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シリーズ番外編 「2つの視点」 (3)

番外編
2013-12-30

番外編

 これまでに書いたように、会社サイドは決して、何か他人より勝っている学生を採用するのではありません。だからありのままの自分の性格を素直に語れれば、どこかの会社に内定がもらえるはずなんです。


 しかし、実際は多くの学生が、このありのままの自分を語るということがなかなか出来ないんです。何故だと思いますか?


 それは学生が生意気だからです・・・ってしつこいけど(笑)。


 重ねて言いますが、僕は、生意気な学生の方が好きです。そうやって自己主張する方が、絶対に将来に繋がるから。大いに尖ってていいんです。だって僕がそうだったからね。ここを否定してしまうと、自分の過去を否定することになるから(笑)。学生時代には、今この瞬間を完全燃焼することを優先して、自分本位でいけばいいと思うしね。


 しかし番外編①で書いたように、学生時代に行う就活だけは企業のイベントです。だからここだけは、生意気な自分を一旦忘れる必要が本当はあるんです。忘れて良いところも悪いところも素直に自分を抽出した方が結果的にうまくいくことが多い。


 でも多くの学生は、実際には生意気さを忘れることができません。生意気に気づいてない場合もありますが、もし自分が生意気だと認識していても、「たかが就活なんかで、自分を捨てることなんて出来ねーよ。プライドが許さないよ」って一蹴してしまう場合もあるでしょう。だって生意気なんだから(笑)。これも当然です。そういう学生にとって就活で自分を捨てることは、ネクタイに七三わけの髪型で、毎日仕事に励むサラリーマンになることと同じイメージでしょう。それだけにはなりたくない!ってね。


 面接官は学生の生意気さに由来する、自己分析の甘さについては認識している場合が多いものです。しかも自己分析から作られる自己PRや志望動機は、暗記してきていることが多いことも知っています。さらにそれらは、生意気バーションで作られているから、根本的に勘違いしている場合が多いことも知っています。勘違いというのは、


   ①思いっきり背伸びをした自分を語っている
   ②いかに自分が他人より勝っているかということを語っている


 ということ。①と②両方が絡んでいる場合だってあります。だから面接官は、学生が発するこの一発目の回答に興味を持ってはいません。それを踏まえて学生のありのままの姿を見出そうと、一発目の回答にアレコレ突っ込んで来る訳です。


 この突っ込まれるということが、学生には想定外のことです。学生は面接官に「自己PRして下さい」とか「志望動機は何ですか?」って質問されたら、その質問にキッチリ回答することで、その質問は完結すると考えてしまうからです。まさに「点」の意識。


 でも会社サイドが面接を行う最大の目的は、学生が自分の会社にハマりそうか?と費用対効果がありそうか?っていうことを見極めることです。だから学生が発する、一発目の信用できない回答を鵜呑みにする訳にもいかないんです。色々聞いてみて、話してみて、結果的に「ああ、この学生が言ってたことは間違ってないんだな」って、最初の発言に立ち戻ることがあっても、それはアレコレ突っ込んで色々探った結果です。まさに「線」の意識です。ここにも学生サイドと会社サイドの温度差がよく現れますね。


 面接が一問一答式の質疑応答になってしまうと、何時間費やしても絶対に相手のことは理解できません。各々の質問と回答が線で繋がるからこそコミュニケーションだし、それによってお互いのことが判ってくる訳ですからね。だから面接官は、アレコレ突っ込む。これが面接官の性格によっては、そして学生の受け取り方によっては、“ネチネチ”とか、“脅すように”とかって印象を受ける場合に繋がります。


 ここまで番外編を3回に分けて書いてきましたが、就活というものに対する学生サイドと会社サイドの見方、大きく言って2つありましたね?


   ①自己PRに関して ; 「他人より勝っている」VS「ありのままの自分」
    (上記を別の表現をすれば、「相対的な見方」VS「絶対的な見方」となります)
   ②採用面接に関して ; 「点の意識」VS「線の意識」


 これが今回の番外編のテーマである、「2つの視点」です。これが、僕がよく用いる温度差に繋がります。


 以上のこと、特に会社サイドの視点というのは、常に意識しておかなければならない事項です。だって就活は企業本位のイベントなんだから。でも学生は生意気なので、そうたやすく出来ることでもありません。ですが、意識してほしい。


 この狭間で思い悩んでしまい、すっかり落ち込んでしまったり、鬱モードに陥ったりするのは、非常にもったいない。これは、会社サイドの視点がよく判っていないから起こり得るのであって、それがおぼろげながら視えていれば、至って普通の今の自分を語ればいいだけってことが判るはず。だから自分にもっともっと自信が持てるはずだし、そうすれば笑顔でハッタリもかませるし、何より就活が楽しくなるはず。


 面接に限らず就活って、本来は全く怖くなく楽しいものなんです。


 今、就活が思い通り進んでない人、自虐モードに陥っている人、自己PRの考え方をちょっと変えて、作り直すと、意外とスムーズにいくことってありますよ。くれぐれも一人で抱え込んで落ちていかないでほしいと思います。

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