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シリーズ 「会社を辞めたくなった時に考えること」 14

辞めたくなった時
2008-09-12

辞めたくなった時

 ルーチンワークを先輩から教えてもらう自分自身のほうからすれば、うまく仕事を覚えられない時に、自分が半人前であるのことを棚に上げて、あの先輩の教え方が悪いとか、あの先輩はえり好みが激しいとかって、愚痴ばかり出ることってありますよね?今は皆さん、ルーチンワークを教えてもらう方の立場だから好き勝手言っても許されるんだけど、これが数年後に教える立場の先輩になったら、ってことを考えたことがありますか?
 そのルーチンワークはそれまで何年も自分でやっているので、完璧にできることは間違いない。でもその完璧さをそのまま後輩に教えることができるでしょうか?自分の後輩からも、数年前の自分のように、あの先輩は使えない・・・って影で愚痴られているかもしれませんよね。
 ルーチンワークの真の習得とはそういうことなんです。自分ができるようになることがゴールではなく、それを他人に落とし込めるようになることが真のゴール。ここまで到達しないとルーチンワークを極めたとは言えません。
 ところでそのルーチンワーク。いくら教えるのが上手い人であっても、後輩が実際にひとりでやろうと思ってもなかなかスムーズにはできません。なぜ自分にはスムーズに出来て、後輩はスムーズに出来ないんでしょうか?
 ルーチンワークを後輩に教えていく時において、意識すべき大事な要素が2つあります。それは

  ①ルーチンワークをやるための基本的な知識
  ②ルーチンワークをそつなくこなすための処世術
 の2つです。特に盲点になるのがの方です。 言い方を変えるとに言うと、前回書いた、“多少の時間”の認識の差とは、すなわち①と②の習得の時間差ということになります。
 ①は知識なので、覚えれば済む話。覚えるまでの時間は個人差があるとしても、毎日やってりゃ自然と覚えていくものです。でも②は違います。これはセンスの問題なんです。会社員としての立ち振る舞いや素養、また合理的且つ円滑に物事を処理していくためのコミュニケーション力といった、いわゆる処世術です。自分が先輩になったとき、後輩にルーチンワークを教える際には、この処世術も込みで教えていかないといけません。
 知識は誰でも慣れれば覚える。でも会社員としてのセンス習得には時間がかかるんです。会社の人に顔を覚えてもらわないといけないし、根回しできるような駆け引きも覚えないといけないからね。
 さらに一番時間がかかるのは、学生時代に根付いている理想主義の払拭です。天高く伸びている鼻を上手くへし折ってあげないといけない。理想主義の若者は、どうしても自分のやり方に固執してしまう傾向がありますが、物事は相手への配慮や相手の立場を尊重していかないとうまく進まないということを身体が理解するのは、結構時間がかかります。それを先輩は教えないといけないということです。
 そして、実はこのセンス、つまり処世術こそが、自分の本当の市場価値となります。ルーチンワークに限らず、一般的に仕事というのは、上記①と②の両方がくっついて成り立っています。①の知識は、場合によっては公的な資格取得にまで発展するかもしれない。もちろんそれは立派な実績です。自分を売り込むためには大いに利用すべきだし、大いにアピールすればいいと思う。でも転職の際に、違う会社の人が本当にほしいと思っているのは、知識や資格ではないんです。仕事を結果や成果まで導くまでのプロセスを理解し、結果や成果に到達するためにいくつの引き出しを持っていて、その中からいかに合理的な方法を取り得るか?というポイントを重視しています。
 どんな仕事だって、いろんな立場の人の思惑や利害が絡んできます。だから知識や資格を用いた教科書どおりには進んでいかないものです。状況に応じて駆け引きが必要になってくるし、場合によっては損して得取れ、じゃないですけど、その場では自分の利益や功績に目をつぶって相手を立てることだってあります。
 これを僕は、「合法的ルール違反」  (←リンク)と呼んでいます。ずっと前に合法的ルール違反の説明はしましたが、この合法的ルール違反の習得こそ、センスであると僕は考えています。


つづく。



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