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シリーズ 22 「この職種・部署ってなにやるの?」 法務部①

職種・部署
2018-07-16

職種・部署

今日は法務部です。
 法務部というのは、総務部と兄弟部署で、しかも法務部として独立するのは、会社がかなり大きくなってからです。だから総務部の説明のときに触れてもよかったんだけど、でも、総務部では、あまり専門性に富んだことは書きたくないので、ここでは法務と明確に区分けすることにします。実体論としては、総務部の業務の一部であるというイメージで読んでください。その方が実態に即していますので。
法務部のドメインは、「法務に関する業務と会社周知」です。詳細は以下のとおり。
 ①契約交渉・契約書作成・審査
 ②各種法令の調査
 ③工業所有権に関する事項・弁理士対応
 ④訴訟に関する事項・弁護士対応
 ⑤社内規程の総括・作成指導

ということがメインでしょうか?
 「商業登記手続・司法書士対応」なんていうのも、業務としてはあるかもしれませんが、これはルーチンワークではないし、総務部がやっていることも多いので、割愛します。
 法務部の業務というのは、当然ですが、法律知識が基盤になっています。法律を扱う部署であるがゆえ、お堅いイメージがあると思います。まあそれは間違ってはいないけど。
 過去に何度か書きましたが、僕が新卒で入った会社で、まず配属になったのは法務関連の部署でした。また、上場会社の法務部に在籍していたこともがあります。僕はもともと、法律の素養がなかったので、最初は非常に苦労した経験があります。でも今では、そのころ体得した拙い法務知識が活きているんだから、人生何がキッカケになるか判りません。
 法務部は確かに堅い、これは事実です。しかし、経理部や人事部のような堅さとは次元が異なります。経理部や人事部では、決まりだからダメ!っていう文句がまかり通るし、またそうしないとやっていけないということを書きました。合法的ルール違反に遠いって意味ね。
 でも、法務部はどちらかというと、合法的ルール違反が出来るヒトが望ましいんです。少なくとも、僕はそう思ってます。合法的ルール違反については「こちら」 をご参照のほど。
 法律というのは文言ですから、ヒトや立場によって、解釈が異なってきます。最近はテレビでも弁護士が、相談内容に対して、色々な見解を述べる番組がありますが、なかには、どうみても反対解釈じゃないか?なんていうものもありますよね。あれは決して、テレビ的に盛り上げようとしているのではなく(そういう要素も少しはあるかもしれないけど、本流ではない)、法律の解釈や、どの人の立場に立つか?で、そのようになってくるんです。これだけ見ても、法律というのは、杓子定規では収まらない代物といえます。
 よく、裁判の判決なんかがテレビに映し出されて、「逆転勝訴!逆転勝訴!」なんて言いながら、『勝訴』って書いた白地の布を両手に持った人が、走りながらテレビカメラの前で連呼する光景が流れることがありますが、あれなんかはまさに一つの法律に関する解釈が、例えば、地方裁判所と最高裁判所でひっくり返った実例です。
 裁判という特殊な環境では、まさに、勝つか敗けるか?ということに関して、原告・被告両者が人生をかけて争いますので、弁護士というプロを雇って戦います。裁判官も法律のプロ。それでも見解が割れることがある。
 しかし法務部、つまり会社で法務に携わる人間というのは、弁護士や裁判官のような、プロである必要はありません。あくまで会社の従業員なので。従業員の必要条件は、会社の利益に貢献することでしたよね? つまり、法律というツールを利用して、会社にできるだけ有利になるように導くことが重要です。そこには、自分の会社がどのような商品を扱っており、どのような市場優位性があって、どのような組織体で、どのような人々が従事しているのか?を理解することが必要。
 会社には、顧問弁護士がついている場合がありますが、弁護士の役割は基本的には、
 「これは法的には、良くない行為です」   「これは違法です」
 といった限界線を、会社に教えることです。つまり、「こちら」 の図でいうと、②と③の限界線ですね。弁護士は、あくまでも社外の人間だし、法律をメシのタネにしているプロの方たちなので、これは仕方ない。

つづく。




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