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シリーズ 15 会社サイドから視る「自己分析」 ~キーワードから考える③

自己分析を知る
2016-11-21

自己分析を知る

例3 「粘り強い」というキーワード   このキーワードの説明を始める前に、ちょっと違う話なんですが、採用面接における自己PRで、NGワードとなっているキーワードがある、ということが、就職本や噂で学生の間に浸透しています。    例えば、    「協調性がある」 「社交的である」 「向上心がある」  などなど・・・。     僕が就職活動をしていた十数年前は、インターネットなんてまだ市民権を得ていない世の中。でも、そんな環境でも、NGワードについては、まことしやかに囁かれていました。僕が認識してたくらいだから、多分、当時の学生にとっても、これらは当たり前のことだったんでしょう。     そして今現在、僕は、面接する立場に回った一人の社会人となりました。自分の学生時代や、いくつかの会社で面接を行ってきた社会人時代を振り返りつつ、実際に、こういったNGワードが事実かどうか?を言うとすると、結論は、「事実ではない、つまり自己PRにNGワードはない」ということです。     一方、これらNGワード群に属するキーワードに比べて、「粘り強い」というのは、企業受けがいいとされているようです。実際に新卒・転職問わず、多くの方がこのキーワードを用いて自分を説明しようとしてきます。     確かに「粘り強い」という言葉は、前向きな好印象がありますよね?その判断は間違っていないとは思います。しかし、ここにも学生サイドのゴールではなく、会社サイドのゴールを意識すると、大きなズレが生じる可能性も含んでいます。     以前、学生と社会人ではナニが違うか?との回答に、僕は「結果や成果物が求められるか否か?」と書きました。さらに仕事ができる人というのは、「プロ意識をしっかり持っている、つまり結果を出すことに貪欲である人」だと書きました。     この回答と、「粘り強い」との相関を考えてみます。     会社とは、利益を追求する営利団体です。そして利益を出す(つまり結果を出すということ)ことに対して、会社に与えられている期間は、最長でも1年です。つまり1年間で、結果を出さなくてはならないんです。そして、それは1年経ったら終わりではなく、このサイクルは会社が存続する以上、ず~っと続きます。ちょっと専門的になりますが、これは商法という法律に則った、株式会社の使命です。     会社にこういう使命がある以上、従業員にも、仕事の結果を出す期日というものは存在します。同じ仕事をして、結果が全く同じでも、会社が、その仕事をできるだけ迅速に完成させてほしいと願っている場合、その仕事を1時間で終えたAさんと、1日かかったBさんとでは、会社の与える評価はAさんの方の評価が高くなります。実際には、仕事は色んなしがらみが邪魔するものなので、こんな単純にはいきませんが、まあ基本的な考え方です。     会社において「粘り強い」という性格は、確かに魅力的です。一定の成果を上げるまでは簡単には諦めない!というニュアンスを含んでいるから。でも、一定の成果を上げてくれるのはいいのですが、一方で「合理的且つ効率的」にこなしてくれないと困るんです。学者のように探求精神で取り組まれても、かえって会社にとっては逆効果ということもある。目の前の大根を掘ってくれ、という指示に対して、地球の裏側から掘られても、指示をした方は困っちゃいますよね?それと同じ理屈。     会社サイドが「粘り強い」とアピールしてくる学生に対して確認したいのは以下の点です。少なくとも僕はこの点を意識して質問します。     ①自分の理想とする仕上がりにこだわり過ぎないか?
 ②期日や時間の概念が希薄なのではないか?
 ③利益を出してナンボということが理解できないのではないか?
 ④木を見て森を見ずの精神ではないか?
     一方で、学生が何を根拠にして、自分は「粘り強い」とアピールしてくるかというと、一番多いのは、「小学校からずっと○○をやってて、今でもやってます!」的なものです。これは圧倒的。     確かに何事も継続は力なり、ですから、ずっと続けてきているという点は評価できます。でも一方で、これは例2にも繋がりますが、好きこそ物の上手なれ、っていうことわざがあるように、好きだから続けてこられたという要因もあるのではないでしょうか?     好きで続けてきたことで、粘り強さを表現するのは若干ムリがあります。少なくとも、会社の仕事は好きなことばかりではありません。これは現実の問題として僕は何度も書いてきました。     もし、どうしても小学校の頃から続けていることで、「粘り強さ」を言いたいのであれば、以下の要因が含まれているかどうかを考えてみて下さい。     ①粘り強さ以上に、根性論的な要素があるか?
 ②続けていく上で、上達したいという意志と、そのための創意工夫があるか?
     ①の根性論的というのは、執着心と言ってもいいですね。僕が、ブログを始めた当初に書いたことがあるんですが、当時勤めていた会社に、学生時代に鳥人間コンテストで優勝したメンバーだった奴がいました。これは、僕なんかは、優勝した!という結果の話しか聞いてないんだけど、恐らく壮絶なドラマがあったはずです。出場して結果を出すことに対する執着。これは、レベルの問題ではなく、要は、自分のアピールにその要素が加味されているかどうか?つまりそういう意識で続けてきたのかどうか?ということなんです。     ②は、会社サイドの求める「粘り強さ」に結びつきますが、目の前の事象を淡々とこなしてきたのではなく、何か工夫をして上達するよう意識してきたという人は、「粘り強さ」の話に説得力がでますね。       つづく。           

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