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シリーズ 18  会社サイドから視る「自己分析」 ~眠れるダイヤの原石

自己分析を知る
2016-11-25

自己分析を知る

 ここまでは、質問1 (←リンク)から産み出された自己PRのキーワードに関して、代表的な事例をあげ、学生の視点と、会社の視点の違いを比較することで、ギャップの埋め方を考えてきました。   ここまでに挙げてきた事例4つは、結構ポピュラーな自己PRのキーワードです。     一方で、いくら思いつくままに質問1に対するキーワードを挙げていっても、自分自身の中で、これは使えないと考えてしまい、大事なダイヤの原石を見逃してしまうケースも結構あります。     例えば、「私は真面目で、人一倍努力できるんです」っていうキーワード。これを説明するエピソードは、ひとまず置いといて、今まで挙げてきたキーワードは、華やかで人目を引くのに比べ、こちらは、イマイチ地味でアピールになってないなあ・・・って感じてしまうかもしれません。     でも、これは面接官から言うと、非常に好印象というか、なぜ自分をそう判断しているのか、詳しい話を聞いてみたい、って思うキーワードです。     特に、「人一倍努力できる」というポリシーは、これだけピックアップすると、会社にとって、非常に魅力的に映ります。努力できるというのは、先天的なものではなく、後天的なもの。生まれながらにして、人一倍努力できるなんて完成された人なんていないから。こういうポリシーが芽生える起点って、ほぼ間違いなく挫折体験です。勉強のことなのか、運動なのか、自分のキャラなのか、それは判りませんが、とにかく人より劣っている、という劣等感があったからこそ、それを乗り越えてやるっていう気構えが自分なりにあったはず。これは間違いない。     実は、こういった劣等感や挫折感って、誰にでもある経験だと思います。子供のいじめ問題の本質部分でもあると僕は考えていますが、小学校や中学校の成長期って、例えばA君がB君のことをからかって、B君が嫌がることを口にした場合、A君の方は、単なるシャレか、冗談のレベルだと認識しているので、相手が根に持つとか、ショックを受けるとかって、あまり深く考えていないことが多い一方で、B君にとっては、心に深い傷を負ってしまい、精神的に落ち込んでしまうっていう温度差って、意外とあったりします。つまり、からかっている方は、いじめてるっていう意識がなくても、からかわれている方は、いじめられた・・・って意識してしまう、っていうギャップね。     こういう場合、一番ギャップが出るのは、家族関連のネタでしょうか?「お前のかあちゃん、出~ベ~ソ!」なんていう、何の根拠もない罵倒語から始まる子供の世界。子供には罪がないから、仕方ないことでもあるんですが、こういう事象は、子供の世界には日常茶飯事です。     さて、別に教育のあり方に関する、僕の考えを披露したい訳ではなくて、要は、人一倍努力しよう!っていうポリシーを持ってる人っていうのは、こういった挫折体験を克服し、劣等感を打破しようとアグレッシブに捉えている可能性が高いんです。これは非常にすばらしいことです。     以前、相談に乗った学生でこういう子がいました。その子の場合は、中学校時代の部活で経験した挫折体験でした。それが起点になって、高校でも、そして大学でも、何かをする時は、とにかく真正面から取り組んでベストを尽くそうと、常に意識するようになったと言います。そうしないと、また挫折してしまうっていう、不安感もあったみたいだけどね。高校では、体育会系部活のマネージャーとして、何とか部員の力になりたいと、ドリンク作りの勉強をしたり、練習時に、スムーズにいくように、ルールをしっかり覚えて、審判役を率先してやったり。もちろん勉強もおざなりにせず、毎日ある小テストの勉強を、時間を作ってシッカリとやったり。大きい声で、他人に自慢できるエピソードではない(・・・と本人が考えている)ことを、着実に積み上げてきたようです。大学でもそのポリシーは変わっていません。そして今では、立派な社会人です。     実は、こういった挫折体験を克服して、努力ができるっていうポリシーを獲得した学生っていうのは、会社に入ってから、メチャクチャ伸びる可能性があるんです。前にも書きましたが、仕事というのは、学生がイメージする以上に、地味で泥臭いものです。学生が、夢や希望を持って入社しても、会社や仕事の現実を知って、幻滅することって、多かれ少なかれ、絶対にあります。しかも、イチから覚えることばかり。右も左も判らない。ただ、先輩社員に言われたことをやっていくだけ。この時期には、かなりの劣等感を持つことになるはずです。     こういう時に、過去の挫折を乗り越えた経験が活きるんです。そして、それを克服するために努力するというポリシーも。何にでも真正面から取り組む、こういったタイプは、仕事の選り好みをしません。与えられた業務を素直に受け入れる。そこで、やるべき任務をシッカリと認識して、結果を出してくれる可能性が高いんです。     ただ、こういうタイプに限って、自分のそういうすばらしい長所を、自分にとっては、あまりにも普通なことのため、長所だと認識せずに、見過ごしてしまうことがあるんです。実際その子もそうでした。努力することは、自分にとって当たり前だし、華やかなキーワードでもないので、挙がってこなかったんですよね。非常にもったいない話です。     この、「人一倍努力できる」というキーワードは一つの例ですが、学生が自己分析をする際に、こういう    「自分にとっては当たり前のこと = 他人にとっても当たり前のこと」     もしくは、    「言うと、他人に笑われてしまうんじゃないか?っていうくらい、平凡で地味なこと」     と、勘違いして、見過ごしてしまうキーワードって、必ずあると僕は思ってます。それが一番すばらしいものなのに。    「真面目で毎日学校に行ってノートを取っている」
「学校やバイトをしながら家事を毎日やっている」 
「妹か弟の保育園の送り迎えを毎日やっている」
     こういう普段の生活って、華がないから全然アピール材料にはならないんじゃないか、って勝手に判断してしまうかもしれないけど、実は意外とこういうところに、自分の良さや、本質を表す材料が眠っていたりするものです。でも、そんなの使えない!って感じで、結果的に良いところを見せようと、無理やりキーワードを拾ってきて、自己PRを作ってしまうものだから、面接官には違和感しか残らない、よって不合格・・・。なんて悲劇が起きてしまうんです。     これを避けるためにも、質問1の答えと、働く動機は、本音ベースで書いていきましょう。就活に王道はないけども、効果的な方法論をあげるとすれば、本音ベースこそ、その答えである、と僕は考えています。    
つづく。  

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