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シリーズ 19  会社サイドから視る「自己分析」 ~NGワードは本当?

自己分析を知る
2016-11-28

自己分析を知る

 さて、質問1に関しては、何を書いても全然構わない、と言いました。何故かというと、気張って考えてしまうと、素直に自分と向き合えず、大切なキーワードを見過ごしてしまう危険性があるからです。でも実際に、それを自己PRとして使えるようにするには、志望する会社サイドのゴールに合わせていく必要があるということも説明しました。   会社サイドのゴールに、うまく自己PRを合わせるためには、自分の本質と売りを、的確に会社に伝えることが必要なんですが、困ったことに、ここで一つ不安材料が出てきます。    本シリーズの15 で、ちょっと触れましたが、それは、いわゆる「NGワード」というやつです。面接で自己PRをする際に、使ってはいけないキーワードが存在する、というウワサですね。具体的には、   「社交性がある」 「協調性がある」 「向上心がある」    なんていうキーワード。自己分析の段階で、学生の頭を悩ますこのウワサ。でも安心してください。これらはすべて、NGではありません。大いに使ってもよろしい。    でも一方で、「NGワード」と言われても、ある意味仕方ないのかな?っていう見解もあります。今日はその話。    僕の面接は、自己流です。ある程度、外部の専門家と呼ばれる方々に、ご指導を受けたことはありますが、それは基本的な考え方で、こういった外部の専門家には、自分が所属する会社の採用ポリシーや、採用したい人物像は、絶対に判りません。だって外部の人間なんだもん。これは、学校で開催される就活講義や、ガイダンスでも言えることですが、講義する人が、人材コンサルとかカウンセラーの場合に、その人の経歴を、まずはしっかりと見て下さい。今までの職歴が、コンサルやカウンセラー一筋って人は、ハッキリ言って企業の採用に関する心の叫びを理解してはいません。    良い悪いは別として、そういう人種なんです、彼らは。これは批判でもなんでもなく、仕事の住み分けの問題です。だから、講義の内容そのものは、比較的スムーズに理解できるのですが、じゃあ実際どうやるの?っていうことを、説明してない場合が多いんです。というより、説明できないんだけどね。何故かというと、学問と違って、就活は、人によって考え方や捉え方が異なるからです。杓子定規に、誰にでもピッタリハマるやり方なんてないんだもんね。上っ面ばかりの話で、耳障りはよかったけど・・・、なんて経験ありませんか?これがまさにそういうことです。    ちょっと、話が横道にそれましたが、僕の考えは自己流だけに、全面的に信じることは、危険なのかもしれないけど、でも、実際の面接の場で、NGワードを意識して質問をしている面接官なんて、絶対にいないはずです。そんなちっぽけなことに固執していると、かえって、候補者の本質や適性を、見逃してしまうことになりかねません。    普段の生活でもそうだと思いますが、飲み会やサークルで、新たに出会った人と色々お話していく中で、「この人は性格的に合うなあ」とか、「この人はちょっと苦手」とかって感じることってあると思います。これは、皆さんが相手を“面接”しているということです。その”面接“の過程で、外見の好き嫌い、知性レベルの好き嫌い、性格の好き嫌い、しゃべり方の好き嫌い等は、知らず知らずのうちに判断していると思いますが、例えば女性が、初めて会った男と話をしてる際に、「俺って社交的なんだよねえ」っていうその単語を聞いた瞬間、今まで積み上がった印象や、判断そのものが一気に崩れて、大嫌いになった、なんてことは絶対にあり得ないと思います。つまり使った言葉の好き嫌いのみで、切り捨てることなんてあり得ない、ということです。    そうではなくて、それは「社交的」っていう言葉じゃなく、その前段階で、何か不快感や違和感を抱く相手の言動があったはず。そして最終的に、社交的っていう言葉を使ったもんだから、   「何なの、あの人?? 今まで、さんざん好き放題しゃべってるし、ちょっとこっちが意見すると、ムッとしたのがすぐ顔に出るし、こっちの気持ちも全然理解してくれないし、それで社交的?笑わせないでよ!」    っていう状況になる。あるでしょ?こういうことって。この”面接“では、その男は、あなたの面接に不合格となった訳ですね。その男性の価値観では、自分は社交的な人間なんだ、って判断してるのかもしれないけど、少なくともあなたの価値観では、とても社交的なんかじゃないって思った訳です。この温度差。    これと同じことが、採用面接の場でも起きるんです。候補者が、社交性があるんです!と自己PRをして、実際になぜそう思うのかを聞いてみると、全然社交的なことにつながらない、ということがね。    企業は、自分の会社のほしい人物像に、できるだけマッチする学生を採ろう!という想いで、面接に臨みます。目の前の候補者が、自分の会社のほしい人物に近いかどうか?を判断するために、その人の自己PRを聞くんです。だから、「積極性がある」とか、「リーダーシップがある」とかっていう、“無難”なキーワードと同じスタンスで、「社交的である」とか「協調性がある」とかっていう、“タブー”のキーワードも、何の特別な感情もなく普通に聞いています。但し、そのキーワードをそのまま信じる訳ではなくて、その信憑性を色んな角度から、質問というカタチで確認してくるんです。エピソードも聞いて、そのエピソードから興味を持ったことや、違和感を抱いたことなんかを聞いていって、「これは間違いなく社交性があるなあ」とか「全然違うなあ」とかってジャッジしていくんですね。    じゃあなぜ、社交性とか協調性というキーワードが、「NGワードと言われても仕方ない」のかというと、簡単に言うと、広すぎるからです。つまり、人によって理解に温度差が非常に出やすいということですね。    上の例でいうと、いろんなことをしゃべりまくる男からすれば、俺って社交的だなあ・・・って思っているけど、聞いてる女の子にしてみれば、自分勝手な無神経ヤロウ!ってことになっています。要は、この辺の差が大きいということ。    短い時間で、的確に自分のことを伝えなければならない面接という場では、自分の気持ちが伝わらないというのは致命傷になりかねません。その際、人によって受け取り具合が広すぎるという抽象的なキーワードは、面接官が勘違いする危険性が高い、ということなんです。だから、決して使ってはいけないというのではなく、使うからには、しっかり自己分析をして、エピソードもしっかり固めて臨む必要があるということになるんですね。    一般に、抽象的な表現というのは、ポイントを絞ると、別のキーワードに変換できることって結構あります。例えば「協調性がある」というキーワードは、エピソードの内容によっては、「状況判断ができる」とか、「相手の立場に立ってモノを考えることができる」とかね。そのキーワードがいいかどうかは、全てエピソード次第。    だから僕は、何度も主張していますが、キーワードありきで自己分析を始めると、方向性を間違ってしまう可能性が非常に高いんです。危険性と言ってもいいでしょう、この場合。キーワードは、一番最後に決めてもいいと思う。まずは過去の、どんな些細なことでもいいから、できるだけ詳しく棚卸をすることが先決です。そうすると必ず、自分の奥底に流れる共通の価値観が浮かんでくるはずなんです。    再度言いますが、面接においては、決してNGワードなんて存在しません。でも、自分という人間に対する予備知識も全くない、年恰好も価値観も、自分とは違うであろう面接官に、自分という人間を理解してもらうという観点からいくと、出来るだけ手持ちの武器(つまりエピソード)と乖離してない方が良いのは間違いないことですね。誤解を招くことは、どうしても避けたいですから。キーワードが具体的で、イメージ範囲が狭い方が、候補者と面接官の質問と回答における認識のズレが少なくなります。飲み会は、2時間くらいじっくり相手を観察できるけど、面接は最長でも1時間。ズレだけは避けたいのが実情です。    あるキーワードだけで、決して合否が決定しないということは、以前書いた「福利厚生」の質問についての是非に似ています。ていうか、面接は初めから終わりまで全て線でつながっているので、似てて当然なんですが。今日の趣旨とは全く関係ないですが、福利厚生の質問をテーマにした記事は、就活攻略本に関してが、メインテーマでした。ちょうど就活攻略本を買うかどうしようか?を悩む時期でもあるでしょうから、過去僕が書いた、攻略本の考え方をリンクさせときます。時間があれば読んでみて下さい。   「攻略本を総論で読むということ 1」   「攻略本を総論で読むということ 2」       つづく。  

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