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シリーズ 25 『会社の視点でエントリーシート(ES)を考える』 ~志望動機のツボ

エントリーシートの考え方・書き方
2017-02-26

エントリーシートの考え方・書き方

 それでは、エントリーシートの志望動機の説明に戻ります。エントリーシートの志望動機は、「他社に使いまわしできるくらいが、ちょうどいい」っていうことでしたね。      通常、学生がこういう見解を聞くと、半信半疑になるでしょう。「Aという会社を受けるからには、A社のことを調べて、A社特有の動機を書かないと、それこそ、“とりあえずエントリー層”だと、誤解されてしまうのではないか?」ってね。        まあ、その考えは、間違ってはいないでしょうね。少なくとも、A社を受けるからには、A社のことを、ある程度調べるのは、最低限のマナーです。一方で、A社特有の志望動機を書いていないから、「この学生は、“とりあえずエントリー層”だ」って、判断されることもないですね。だから、結果として、「他社に使いまわしできる」志望動機でも、問題ないってことになります。つまりは「就活動機」 です。        ここでいう他社というのは、「同じ業界の」他社ってことですよ。少なくともエントリーシートの場合はね。でも実は、究極の志望動機って、「全ての業界の」会社にも転用可能なものなんです。ここまで割り切って(開き直って?)文章表現を考えることが出来れば、エントリーシートの志望動機は、そんなに意識する必要なんてなくなります。        もちろん、これは一般的な学生の場合の話。一般的っていうのは、僕がよく言う、「やりたいことが何なのか、どんな会社を選んだら良いのか、よく判らない・・・」って、悩んでいる多くの学生のことです。中には、どうしてもあの会社に行きたい!とかって、明確に絞りきれている場合や、アナウンサーになりたい!とか、客室乗務員になりたい!とかって、職種が完全に絞り切れてる場合は、この限りではありません。そういう自分の将来像や、ビジョンがハッキリとイメージできている学生は、その夢実現に向かって、ピンポイントで企業研究する必要があるはずです。        僕の学生時代には、エントリーシートはありませんでしたが、でも仮にあったとしたら、僕の場合、すべて同じ志望動機になると思いますね。僕の志望動機(=就活動機ですけど)は、「業種業界は関係なく、とにかく管理部門に行って、経営の知識を学びたい!それによって、会社を大局的に見れるようになりたい!」っていうものでした。「学べる体制になっている」会社っていうのは、ある程度しっかりした大きい会社だろうと。 だからハッキリ言って、業界なんてどうでも良かったです。あまり業界志向っていうのも無かったなあ。個人的な馴染みや、好き嫌いってのは、確かにありましたけどね。        それでも、上場している食品メーカーの総務部に、入ることができました。僕は、大学院まで理系一筋で、遺伝子関連の研究室にいました。学会発表もしたことがあります。大学までの専攻と、就活動機は全く異なるものでした。でも何とか上手くいった。ていうことは、その会社特有の志望動機なんて、実はあまり意味がないんじゃないか・・・?僕の実体験から断言できますね、これは。要は、その就活動機を言い切れるキャラとパワーという、人間性の問題です。        志望動機を聞いてくる企業の場合、総合職ではなく、職種もある程度、カテゴリー化された採用を考えている企業が傾向としては多いですね。逆に総合職で新卒採用、っていう企業の場合は、志望動機を聞いてくるケースは少ないような気がします。傾向値としてね。        エントリーシートは、会社サイドにとっては、「次のステップで使う」ために用います。次のステップとは、会社説明会での筆記・適性試験を除けば、集団面接や一次面接のことです。各々の学生に使われる所要時間は、正味最大でも、30分程度です。ていうことは、自己PRをベースに、その学生の人となりを確認していったほうが、より正確なジャッジができます。これは前にも書きました。でも次のステップで、志望動機を聞かれることだってあります。この場合はどうすればいいのでしょうか?        この場合は、堂々と自信を持って、自分の「就活動機」を述べてください。        一般的には、志望動機に関する見解ほど、学生サイドと会社サイドの温度差が出るものはありません。このシリーズで僕は、温度差という言葉をよく使いますが、それは主に、「書き言葉」による温度差でした。でも志望動機に関してだけは、面接でのコミュニケーションでも、この温度差が生じます。なぜでしょう?        学生は、その会社で働いたことがないので、志望動機は、どうしても消費者的視点になります。一方で、面接官は、その会社の人間です。だから、会社の裏の顔も知っています。消費者的視点の学生が、自分の理想や願望に近い志望動機を話すと、仕事の実態と厳しさを知っている面接官は、現実的目線で突っ込んできます。「実際の営業は、もっと厳しいんだよ」とかね。        さらに、これは学生にとっては不幸な話なのですが、「実際の営業は・・・」なんて学生に諭している人事部の社員って、実は現場、つまり営業を知らない人間が多かったりするんです。いきなり人事部に配属になって、今日に至る、って感じのね。僕は、管理部門に配属になる前に、現場研修をさせる方がいいと思ってますが、現場を知らない管理部門のスタッフって、現実には、たくさんいるものです。でも、学生よりは実態を把握しています。だから、学生には突っ込める。こういうケースは、志望動機には非常に多く見受けられます。        だから危険なんです、志望動機は。学生サイドは消費者的視点。会社サイドの人事部員は、実態を知らない場合がある。最初からこんなに温度差があると、自ずとかみ合わなくなって当然です。        実態を理解していない面接官の突っ込みは、結構キツイものがありますよ。普段、営業の人間に、「人事部って、本当に現場を知らないくせに、偉そうに言うよなあ」なんて言われてることを、そっくり学生に言うんだから。多少横柄に聞こえるかもしれませんね。        ちなみに、こういった面接官と候補者の温度差から生まれる事象が、「圧迫面接」です。圧迫面接の本質は、  「こちら」 のシリーズをどうぞ。        よって、結論としては、志望動機は、自分の「就活動機」の言ったほうが無難なんですよね。就活動機は、働く動機から産まれるものでしょ?自信持って回答できるし、突っ込まれても志望動機よりは平気でしょ?       つづく。  

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