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シリーズ 22 「集団モノ(面接・討論)から視えること」 GDのホンネ③

集団面接・GD
2017-10-06

集団面接・GD

 会社サイドとしても、GDを導入した当初は、せっかく学生同士を議論させるんだから、対人能力や、折衝能力なんかも詳しく視てやろう!・・・なんて考えてもいたでしょうが、実際に始めてみると、とてもそんな能力まで判別することはできない、ってことに気づきます。それは昨日書いたとおりです。それともうひとつ、対人能力や折衝能力が、その学生にホントに備わっているかどうか?が、判別しづらい、もう一つの大きい要素として、     GDは、新卒選考面接という、特殊な非日常的空間の中で行われている。        ことが挙げられます。僕は、自分で言うのもなんですが、結構営業力というか、ビジネスの折衝能力がある方だと思っています。いわゆる、営業トークってやつですね。顧客に合わせて、臨機応変な対応が出来る方です。感性勝負の、行き当たりバッタリ派とも言います(笑)。        でも、そんな僕がもし、GDによって選考される方として、テーブルに着いたとしたら、絶対に、普段の力は発揮できないと思います。だって、一緒のテーブルに座っている他の人だって、選考対象な訳です。しかも、独特な空気がある。こんな状況で、自分のいつものトークをかますのは、僕には出来ないなあ。ましてや、学生には絶対に無理でしょうね。        GDに関して、ネットやマニュアル本などで、専門的な説明や難しい言葉を駆使している情報に関しては、決まってある結論が書かれています。例えば、       『GDでは、対人能力や折衝能力がチェックされています。そんな能力は、将来ビジネスマンとして、全てのお客様に対して、うまく会話が出来るか?などの適性を見極めているのです』        みたいなね。GDは、入社後の社員としての活躍度合いを測るのに、最適なツールであり、会社サイドもそこを重要視している、っていう風にも言えるかな?将来を見据えている選考というか。つまり、GDというのは、人とああだこうだと議論をするので、そういう適性を見るのに最適である、というのが趣旨でしょう。        でも、GDの話し振りで、その学生の対人能力や折衝能力を見極めるのは、非常に難しい作業です。というより、GDと営業におけるビジネス会話とを、同じ土俵で比べることが、僕に言わせればナンセンスだと思ってます。        なぜかというと、まず学生というのは、ビジネスの現場に一度も立ったことがないので、ビジネス用語の基本的な知識や、営業取引における会話のルールやマナーなんて、知らないはずだからです。これでは比較の対象になりません。これは、面接官だって知っています。だいたい、ビジネス用語の基本的知識や、取引のルールやマナーは、入社後キチンと教えてあげれば済む話。何も学生の段階で熟知している必要なんてないし。        それともう一つが、GD選考という特殊な空間で、普段通りの自分のしゃべりが出来るはずがないからです。イチイチ具体的には書きませんが、GDと実際の仕事の現場でのディスカッションは、あまりにも違う点が多すぎるんです。しかも新卒採用はポテンシャル採用。だから今うまく話せなくても、鍛えれば済む話。何も、学生である今の時点で、完成されていなくても全く問題ない。        また、例えば、営業職をメインに新卒を配属しよう、と考えている企業があって、GDによる選考を実施した、とします。そこで、上手に立ち回ることのできる学生がいたとして、じゃあその学生が、実際の仕事の現場で、期待通りイキイキとした活躍を見せてくれるかというと、一概にそうとも言えないんです。やっぱり向き不向きがあるんですね、特に営業はね。その企業が扱っている商品(例えばモノかサービスか?)、対象となる顧客(例えば法人か個人か?)、商談成立から顧客への引渡しまでのスパン(例えば、マンション販売のようにスパンが長いか、接客販売のようにスパンが短いか?)等々で、適性が変わってきます。また、その企業が持つ文化や伝統、クセ、社風、そして人間関係なんかも大きく影響します。        もちろん、GDで上手に立ち回ることができる学生というのは、ポテンシャルの高い学生には変わりありません。でも、そのポテンシャルが企業の採用スペックに合うかどうかは別。ここの見極めが非常に難しいところなんです、会社サイドとしては。難しいからこそ、GDのような通過させることが目的のステップでは、初めからそこまで見極めようとは、考えてないんです。        なぜ学生が、志望する会社の採用スペックを研究したり、職種研究を行ったりしなければならないのか?っていう理由はこれです。自分のポテンシャルだけで入社した会社で、幸せになれるか?というと、決してそうではないんです。        GDというのは、文字通り、グループでディスカッションをする選考なので、誰かと議論しないと、その要件を満たしません。無口ではダメだということだし、会話が噛み合わないとダメということ。そういった意味では、確かに対人能力や折衝能力を視ている、と言えるかもしれません。でも、決してそれを深くまで視ようなんて少しも考えちゃいないんです。だって視れないんだから。上に書いたようにね。        ネットや本などで出回る情報は、そこだけピックアップすると全て正しい情報です。しかも、就活全体で捉えた場合は、整合性も取れます。でも個々の企業にとって、正しいのかどうか?は全くの別問題です。        GDは不安で、苦手。だから先輩に聞いたり、ネットやマニュアル本を読んだりして、少しでも情報を得て、不安を取り除きたい・・・こういう考えの学生は、たくさんいるでしょうね。でも、一番大事な情報は、その会社の採用スペックなんです。そこがシッカリ判ってないと、結局は、情報に踊らされて潰されることになります。       つづく。

   

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