twitter facebook お問い合せフォーム

シリーズ 20 「自己PRのやり方・書き方論」 ロジックの積み上げ⑥

自己PRの考え方・やり方・書き方
2018-05-26

自己PRの考え方・やり方・書き方

 前回説明したように、一つのトピックに関して、キーワードありきで自己PRを考えていくと、矛盾が生じてしまうことがあります。キーワードとエピソードが一致してこないんです。
 厳密に言うと、エピソードが一致していないのではなく、自分自身の持つ価値観や、ロジックの積み上げが一致していない、ということです。
 前回、具体例をあげて説明しましたが、リーダーシップがあります!という自己PRをしてしまった彼。アルバイト先での危機を解決させたことは、リーダーシップが発揮できた成果である!という構成で、自己PRを完成させています。エピソードのピックアップとしては問題がなくても、その理由としては、リーダーシップという彼の特長が発揮されたというより、邪心の方が大きかった、ということだって考えられる訳です。
 自己PRというのは、実は、日常の生活の中で、普通に誰もが行っていることです。好きになった人に対して、何とか自分の存在を心に刻みたい!何とか自分の気持ちを伝えてお付き合いしたい!という時や、新しい環境で周りの人間もよく知らないという状況下、何とか友達を作りたい!という時に発する会話も立派な自己PR。これはまだ、相手のことがよく判っていないため、自分のほうも、素を100%出せず、お互い探り探りの状態での会話になるでしょう。
 お互い相手のことをよく判っていない、という場合、どうやって理解しようとしますか?ちょっと大学入学時や、サークル入会時の場合を思い出してみてください。自分の持っているカードを少しずつ出していくでしょう?名前、出身地、住まい、出身高校・・・なんていうカードから始まって、今日はどうやって来たのか?趣味は?とかね。徐々に単発のカードから複合的なカードに変わっていきます。
 出身地や住まいなんていう単発カードは、相手の基本的情報であり、それ以上の期待はありません。お互い会話が途切れて沈黙が生まれるのが嫌なため、探りの単発カードを切っている状態。しかし、例えば出身地カードを切った時に、実は出身地が近い!となった場合にはどうでしょう?僕のような田舎出身には、よくあるんですが、
「・・・ところで、出身どこ?」
「俺?俺はチョー田舎だよ。鳥取なんだ」
「鳥取!? なんだー、俺は島根だよ」
「うそ!!近いじゃん!」
 ・・・なんて、地元に住んでいると、島根と鳥取ではほとんど接点がないんだけど、東京で出会うと、メチャクチャ同郷意識がある、みたいな感じです。ここで、一気に話が盛り上がって、いろんな複合的なカードが切れるようになります。この場合は、ローカルネタが多いでしょうが。お互いに通じ合う共通カードがあるっていうのは、安堵感を得ることができるもの。
 こういう経験って、誰しもあるでしょう?別に地方出身でなくても、単発カードの中で、何か共通項が見出せれば、探る必要がなくなって、一気に会話に花が咲くっていうことがね。
 でも、最初の出会いで共通カードを見つけて盛り上がったとしても、その相手と、その後ずっと親しく友達でいられるか?というと必ずしもそんなことはないでしょう?やっぱり人間関係っていうのは、難しいもの。“合う合わない”っていう要素は、非常に大きいです。島根と鳥取っていう、出会いの際の共通カードも、その後、お互いの東京での生活が安定してくると、色あせてしまうことってあります。
 これはどうしてか?というと、相手の思考や価値観、そしてロジックの積み上げ方が、自分とは合わないこと、もっと言うと、アイツの考え方は好きになれない!っていうことが、その後の付き合いで判ってくるからです。友達(または恋人)して付き合えるか?を決定する一番大きな要因が、いわゆる “合う合わない”です。
 面接だって、実はこれと原理は全く同じです。面接官が一番知りたいのは、思考の方向性と価値観。さらに、ロジックの積み上げ方。なぜかというと、これは、目の前の学生が晴れて入社した以降の、仕事の進め方にも影響するからです。
 よく学生と話をしていると、こういう話題になることがあります。
「なんか、この前行った面接って、面接官とはスムーズに話ができたんだよ。面接官も、優しく笑顔で応対してくれたし、私も笑顔で答えたし。・・・でも落ちちゃった。なんでか判んない・・・。」
 これこそ、単発カードでは、共通項が見出せて盛り上がったんだけど、思考の方向性や価値観、ロジックの積み上げ方のような、複合カードが会社と合わなかったという事例ですね。念のため、ここでいう“合う合わない”とは、面接官の主観や個人的感情ではなく、その企業の採用スペックが対象です。
 それくらい、思考の方向性や価値観、ロジックの積み上げ方というのは大切なんです。自己分析とは、自分の特長を表現するキーワードを見つけることがゴールではなく、ロジックの積み上げを掘り返していくことがゴールなんです。それが、精度の高い自己PRにもつながるし、採用スペックに合う合わないも、自分である程度イメージすることが出来ます。
 自分の思考の方向性や価値観、ロジックの積み上げ方に気づくツールが、何度も言うように、mixi日記やメールなんです。

つづく。

▲PAGE TOP