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シリーズ 8 「圧迫面接は枯れ尾花」 威圧感の心地良さ

圧迫面接
2017-07-06

圧迫面接

 個人面接を1:1で行う場合、一般的には、その面接官は最終的な新卒採用の権限を持っています。ワンマン社長で性格重視の判断をされてしまう場合以外は、基本的には面接で圧迫感は感じないことが多いはずです。会社のトップである社長さんや、人事のトップである人事のお偉いさんなので、威圧感や畏怖心は感じるでしょうけどね。やっぱり学生に比べたら、人生の経験値が違いますから。      威圧感と圧迫感は、全く次元の異なるものです。田中角栄元首相の言葉ではないけれど、こういった方々は、トゲのある門松をたくさんくぐり抜けて今に至っており、肝っ玉の据わり方も学生なんか足元にも及びません。だから学生に媚を売ることもないし、無理に学生サイドの土俵のほうまで降りてくることもありません。よって、質疑応答でも盛り上がりに欠けるなあ・・・って感じるかもしれないし、畏怖心を感じる瞬間もあるかもしれない。でも冷たくは感じないはずだし、終わるとスッキリ感も出るはずです。自分もあんな風になりたいなあ・・・って思ったりね。        最終の面接官から発せられるオーラ的なものを、圧迫と勘違いしてしまうのは非常にもったいない話。威圧や畏怖というのは、終わった後に嫌な印象が残りません。そんなヒトと同じテーブルを挟んでサシで話が出来ることなんて、新卒採用の面接時しかないかもしれません。入社後には、自分の上には上司や先輩がたくさんいるからね。だからそんな幸運を噛み締めながら、臨んでほしいと思いますよ。それでもあれは圧迫だった・・・って感じたら、最終面接の段階、つまり最後の最後で評価が下がった証かもしれませんね。圧迫感というのは、非常に後味が悪いものです。        でも威圧感と圧迫感を履き違えてしまう学生は多いんです。これはなぜかというと、面接前っていうのは、緊張と不安とでいっぱいだからです。        面接って緊張するもの・・・これは、ほとんどの学生にとっては、真理でしょう。平常心で面接に臨める学生がいたら、それだけで尊敬できます。なかにはいますけどね、妙に落ち着き払って自信満々なオオモノ学生って。自分は緊張しているのにそんなオオモノ学生がそばにいたら、羨ましいと感じたり、それに比べて俺なんて・・・なあんて落ち込んだりするのではないですか?        でもそういったオオモノ学生が必ず高評価をもらうかというと、必ずしもそうではないから、人が人を判断するっていうのは深い仕事です。これはよく言われるように、面接はコミュニケーションだからですね。自分だけドンドンしゃべっても、相手が違和感持ってしまえば、勇み足になってしまうんです。        逆に緊張していることは、全くマイナス要因ではありません。通常、面接というのは緊張するものなんです。緊張して普段どおりのコミュニケーション能力が発揮できないのは、当たり前の話。        面接はコミュニケーションである、これはみんな判っていること。じゃあ、なんでコミュニケーションなのに緊張してしまうのか?というと、これは学生と面接官とでは、お互いの立場が違いすぎることと、お互いに利害関係が生じているからに尽きます。学生は、何とかうまく質疑応答をこなして、会社に優秀な奴だと思われたい。会社は、何とか当社の採用スペックにマッチする人材を見出すべく、学生を裸にしたい。こういったお互いの思惑です。表面上はコミュニケーションですが、腹の探り合いをしています。しかも非現実的な空間で。        会社サイドは学生の一語一語の言葉に神経を集中させているため、通常のコミュニケーションとは、やはり言い難いものがあります。        一方で学生サイドは、自己PRや志望動機のような、想定される“定番”の質問事項については、あらかじめ回答を準備してきます。そのため何とか、その用意した回答を話したいと考え、どんな質問にも強引に結びつけて回答してしまう傾向にある。これも表面上は会話してるように見えますが、実際に会話は成立していませんよね。友達同士の会話であれば、「ちょっと!ヒトの話聞いてんの!?」ってムカつくようなことを、実際の面接でやってしまってる訳です。        暗記すること自体に関していうと、これは面接の攻め方としては間違ってはいないのですが、会社サイドは学生が暗記してきたコメントを聞いても、それだけでは不安です。「まあ考えに考えて、そして練りに練って出てきたものを暗記しているんだろうから、間違ってはいないだろうけど、暗記では人物像が見えないなあ。ちょっと色々聞いてみるかな?」ってことで、突っ込んだ質問に発展していく訳です。        ・・・・と、これは「集団モノシリーズ 20」 からの抜粋記事ですが、こういった現象は、集団モノ以外のステップでも起り得ます。採用スペックに本当にマッチするかどうかを確認したい面接官の立場からすると、このように学生の回答に色んな角度から突っ込んだ質問に発展させていくのは、至極当然のことなんです。それをやらないと、学生を正しく判断できず、採用スペックにマッチしない学生を間違って通過させてしまうかもしれません。そうなるとその面接官は、職務怠慢です。自分の仕事に責任感を持っていればいるほど、突っ込んだ質問をしてきます。        この温度差が圧迫面接の本質ですね。突っ込まれた学生の方は焦ってしまって支離滅裂になります。そりゃそうです。“定番の質問”に対する回答はキチンと準備しますが、そのことがゴールになっていて、その先のことを想定していないんですね。これは言ってみればペーパーテストの感覚です。「自己PRとは何ですか?」っていう設問に、「私の自己PRとは・・・・・ということです」と解答する。ペーパーならこれで満点です。でもヒトを視るっていうのは、ペーパーではないんですよね。当然、その解答がホントに本人を表現しているのかどうかを確認するところからが本当の面接。ここから先は「回答」です。        この感覚が判っていないと、学生はいつでもどこでも圧迫感を感じ続けることになります。       つづく。        

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