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シリーズ 18  「圧迫面接は枯れ尾花」 学生が起点の圧迫(2)

圧迫面接
2017-07-17

圧迫面接

「常に自分に余力を残す」「失敗した自分に対して言い訳することを考えている」「一生懸命頑張ってる自分がかっこ悪く映る」
こういった価値観を持つ学生は大勢います。ほとんど全ての学生が当てはまると言ってもいいと思うし。
 学生の間では、いわゆる“定番”の質問と言われる、
「学生時代に熱中したことは何ですか?」「今まで学業以外に、どんなことに力を注いで来ましたか?」
 っていう類のものがあります。学生サイドで“定番”と言われるということは、どんな会社でも比較的質問されやすい、という事になるので、面接に挑む学生は事前に回答を考えているものでしょう。
 回答を事前に考えて、それを暗記するという作業を行うと、ついつい一字一句間違えないように覚えるっていうことが目的になってしまい、その質問の意図まで頭が回らないことが多くなります。
 会社サイドが、何故このような質問が好きなのか?・・・何故でしょう?
 一つは単純に、「注力したことが何なのか?」を知りたい、ということがあります。これは会社の採用スペックにハマルかどうか?を見極めたいからです。
 もう一つは、「どのくらいそのことに対してエネルギーを費やしたか?注力のレベルはどのくらいなのか?」っていうことをつかみたい、という理由があります。
 仕事というのは、かっこよく立ち振る舞えることばかりではなく、その多くが泥臭いもの・・・これも何度も書いてきていますが、地味な仕事や気が重くなるような仕事、それにその仕事を敢行することによって、人間関係に支障が出る可能性があるような仕事は、本音を言えば、誰もやりたくないと思っています。
 でもそれを行って結果を出さないと、会社の成長が見込めない場合、敢えてやらなきゃいけないことも出てきます。それをやるには、かなりのエネルギーと強い気持ちが必要になります。そういった仕事は、若い世代の人間に期待する会社が多いものです。いわゆる“改革”や“変革”っていうやつ。よく新卒採用パンフレットや、HPのリクルートページにも登場してくるキーワードです。現状をいい意味で変えていってくれる新しい熱き血の投入。それが新卒採用です。だからこそ「学生時代に熱中したこと」には興味の矛先が向きます。中途半端な“注力度合い”だと、途中で出来ないと思ったら投げ出すかもしれない・・・そんな学生はあまり採用したくないんです。
 “定番”の質問は暗記していることが多いもの。だから回答自体は作りこまれているので、ただ聞くだけだったら、ロジカルなものばかりです。でも本当に注力したのかどうか?は、その回答からは窺い知れません。
 でも面接官は、その学生がどんなことに興味を示してどのくらい熱中したのか?を確認しないと、会社にとって優秀かどうかが判断できない。だから色々突っ込んでくる訳です。
 この“定番”質問に対する学生の回答で、会社サイドが一番気をつけて真意を測っているのは、“熱中度合い”です。これをキチンと見極めないと、費用対効果的に損をするのは会社の方になるから。
 人間の判断基準は、自分が中心になっているので、例えば「努力することはできます!」とかって言われても、実際に努力できるかどうか?は、その言葉だけでは判りません。ただ「常に努力するよう意識してます!」っていう価値観の持ち主かもしれないし、自分では努力したと思っていても、それは客観的にみれば、努力した結果とは思えないっていう場合もあります。
 こういった要素を持つ学生は、実は冒頭に書いた3つの価値観事例に該当する可能性が高いんです。 “自分だったら、やろうと思えばいつでもできるはず”って、心のどこかで考えてる可能性がね。
 「やろうと思えばいつでもできる」っていう価値観は、見方を変えると、「今まで熱い気持ちを持って一生懸命になった経験がない」とも考えられます。また、「本当の努力を知らない」とも言えます。できると思っているのは自分だけで、実際にはできない可能性が高いと言うかね。
 こういった学生は、何でもある程度できると自分では考えているので、失敗した時に何か寄りすがるものがないと不安が募るばかりです。だから行動を起こす時に、言い訳できる要素を常に探します。また自分だけ熱くなると、何か恥ずかしいとか、かっこ悪いんじゃないか?なんて考えてしまい、どうしても他人の目を気にしてしまいます。
 ・・・という生意気でプライドの高い学生、結構いますよね?自分が該当する!っていう人もいるんじゃないですか?
 実は、「圧迫面接」という現象を産み出す要因は、この生意気さとプライドの高さに由来することが多いのです。言い方を変えると、常に言い訳の要因を探してしまう性格が影響することが多いという意味です。この要因だけは会社サイドに、起点はありません。起点がない以上、圧迫面接であるはずがないんです。まさにこれこそが、枯れ尾花。でも最後に圧迫面接のレッテルを貼られるのは、その企業ですから、軽く流せる問題でもありません。また、学生にとっても徒に不安を増強させる要因なので、迷惑この上ない問題です。
つづく。

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