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シリーズ 26 「圧迫面接は枯れ尾花」 まとめ

圧迫面接
2017-07-25

 学生と話をしていると、面接官の質問には必ず何がしかのスマートな回答をしなければいけない!というのは半ば定義化されている傾向にあるし、それが強迫観念にすらなっていると感じます。これは一つは、偏差値志向の模範解答を求めるクセが抜けていないということもあるんでしょうが、もう一つ、学生にとっては、何か面接官が雲の上の偉大な人というか、コワい人というか、とにかくスゴイ人であると勝手に思い込んでいるきらいがあるということを感じます。      でも面接官だって一人の人間だし、一介のサラリーマンです。学生と比べて社会経験の有無という差はあるにせよ、皆さんと何ら変わりがある訳ではない。面接官がオトコだとしたら、キレイな女性を街で見かけると、素直に「キレイだなあ」って思うし、仕事中に、時には「今日は早く仕事片付けて酒でも飲み行きたいなあ」って考えてもいます。僕はこの辺り、非常に顕著ですが(笑)。        学生が会社に抱くイメージは、実は面接官個人の姿と合致することが多いんです。つまり、会社イコール面接官、というイメージ。しかも面接官は偉大でコワくてスゴイ人っていう先入観があれば、不安感を抱いてしまうのも当たり前だし、どんな質問にも面接官様に納得していただく回答をしなければ・・・!って難しく考えてしまうんです。会社を過大評価している部分って、学生には結構あります。まあロールプレイングゲームで言うと、まだ見ぬ洞窟の中のことをあれこれ想像している状態だから、仕方ないんですけど。        よくOB・OG訪問とかをして、その先輩に       「あのう・・・、御社ってどんな面接をされるんですか?先輩の時ってどうでした・・・?」        って聞いたとき、その先輩はだいたい、       「うちの会社の面接?そんなの楽勝!全然普通にしてれば大丈夫だから!心配しないで!」        なんて笑いながら簡単に言われて、おいおいあんた、ホントかよ?って内心思うことってありません?でもこの先輩は嘘をついている訳ではないし、後輩の気持ちを楽にしてあげようと考えている訳でもありません。ただただ事実を述べているに過ぎません。        これは、その先輩が実際にその会社に入社してみて毎日過ごしていくうちに、「なんだ、会社っていっても普通の人ばかりだな」って実感した結果によるものなんです。会社に入って他の社員と接点を持っていくうちに、会社の人も自分と同じ普通の人間なんだって判ったんですね。        学生時代には決して判らなかった洞窟の中が見えてきたという訳です。中は真っ暗だと思っていたのに、松明は至る所にあるし、中にいるモンスターはみんな強くて恐ろしいんだろうなあ・・・って勝手に思い込んでいたら、実はそれほど恐ろしくなかったっていう状態です。        洞窟の中に入ったことのない学生と、入ったことのある先輩とでは、意識に温度差が出て当然です。        これは人事部に対しても同じ。面接を行っていた面接官は、面接という仕事をしている時はその任務を全うしようと真剣です。だから威圧感を感じることもある。でもそれは表の顔。実際に自分が会社に入ってから、その人と接してみると、「この人も人間だったんだなあ・・・」って実感することって多いんです。まあ当たり前といえば当たり前なんだけど。        面接官も普通の人間。だからアタマ真っ白になることもあるし、噛むことだってあります。そして聞かれていることが理解できないとか、よく判らないってこともあります。その時には、素直に判らないと言った方が賢明だし、知ったかぶりをする方がダメなヤツだというレッテルを貼られる可能性があります。これは至って普通のビジネスの一コマなんです。        採用面接で、たまたま面接官個人の気まぐれで、圧迫的な質問を受けたとしても、判らないものは判らないと言って構わないし、知ったかぶりで生半可な回答では逆効果になるという見解の本質は、こういうところからも判ります。採用面接だって仕事の一つだから。仕事で回答を保留することはよくあることなんです。それで仕事ができない奴だと思われることは絶対にありません。逆に、その場しのぎで知ったかぶりを言うほうが評価は確実に下がります。        ただ、「しつこく圧迫面接を行うような会社にはかえって行かないほうがいい」という見解は、実はビミョウなところです。もちろんそのくらい割り切って考えたほうが、面接で失敗しないという洗脳的な意味合いでこの見解を考えるのは有意義です。でもたまたま面接官個人が、しつこく圧迫面接を行ったからといって、その会社自体がダメな会社かというと、一概にそうとも言えないと僕は思います。        圧迫面接に関しては、ここまで書いてきたように枯れ尾花のことが非常に多いし、学生がアタマ真っ白、噛み噛み状態に陥っても、面接官の評価の視点は別にあります。仮に本当に圧迫面接を行う面接官がいる会社であっても、一定規模の会社であれば、将来の自分の上司はその面接官ではなく、別の人です。その上司から教わることは今後の自分にとって、非常に有意義なものになるでしょう。それをたった一人の面接官のせいで、見切ってしまうのは僕はもったいないと思います。だから圧迫面接に遭遇しても、決して怯まず、感情むき出しにせず、ビビってアタマ真っ白になって、噛んでもいいから、素直に自分を出してほしいと思います。        圧迫面接は枯れ尾花・・・これをアタマに入れて今後の面接を乗り切ってほしいと思いますね。           完    

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