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シリーズ 10  「業界研究のツボ」  職種研究編

業界研究(職種研究編)
2017-12-15

業界研究(職種研究編)

 営業センスの3つの力のうち、まずは「コミュニケーション力」です。営業センスというのは、基本的には、社会人になって以降に体得するものなのですが、3つの“力”のうち、このコミュニケーション力は、学生が最もイメージしやすい力だと思います。なぜなら“面接”というビジネス局面を、社会人になる前に体験できるからです。


 よく面接はコミュニケーションだ・・・なんて言われたりしますよね?実際、僕も過去の記事の中で何度か書いてきました。面接というのは会社サイドが主催しているイベントなので、ビジネスの一環と考えた方が理にかなっています。しかも質疑応答という言葉のやり取りがあるため、営業の要素満載だしね。


 コミュニケーションという所為の本質に関しては、学生が間違いやすい事項です。なんせ学生は生意気でプライドだけは高いからね。・・・そればっかり(笑)。


 コミュニケーションというのは、自分の考えや想いを一方的にマシンガントークすることではありません。話題が多いとか引き出しをたくさん持ってるとか、っていうのは必須ではないし、その引き出しの多さで相手を説き伏せることが目的ではないんです。


 集団面接なんかで、よく議論の勝ち負けにこだわる学生がいるんですが、相手を論破することで評価が上がることなんて全くありません。「集団面接は合コンの法則」
って何度も書いていますが、せっかくこっちが気を使って話しかけてあげてるのに、自慢話をし出したり、妙に変なことにこだわって突っ込んできたりされたら、「はいはい、ご勝手にどうぞ」ってなるでしょ?間違っても「ああ、この人、なんて素晴らしいんだろう」とはなりませんよね。それと全く同じです。


 ビジネスにおけるコミュニケーションとは、「相手の話をよく聞いて、相手が話をしやすい雰囲気つくりが出来る」ということです。所謂、聞き上手ってやつね。相手が何を考えて何を言わんとしているのか?を理解するために、相手の話に合わせて、相手が話やすい雰囲気を作ってあげること。それが結果的に円滑な会話につながるという訳です。


 自分の意見に必要以上に固執したり、相手に攻撃的に話したりすることは、百害あって一利なし。面接でも同じです。面接官の質問を、何でもかんでもご都合主義で解釈して、自分が事前に準備してきた回答に結びつけるのは、相手が話しやすい雰囲気を作っているかというと・・・絶対に違いますよね?


 この、「相手にしゃべらせる」ということがなかなか出来ない学生は意外とたくさんいます。自分の信念に自信を持つのは大いに結構なことなんですが、相手だって信念持ってるからね(笑)。社会人というのは、自分の信念を大事にしつつ、会社員としてビジネスで相手に接している以上は、会社の利益を優先して考えます。自分の考えと会社の利益が相反するときは、自分の考えは一旦封印するもの。このバランス感覚を下っ端時代に学んでおかないといけないんです。


 営業センスっていうのは、キャリアを積んでいけばいくほど、つまり歳を重ねていけばいくほど体得できなくなっていきます。いつの時期が最も体得できるかというと、それは新社会人の一年目なんです。逆に下っ端時代に体得した営業センスは、歳をとってもなくなることはありません。一生自分の武器として使えます。資格より一生使えるスキルになりますよ。


 営業センスを身につけるべき新社会人の一年目というのは、逆に言えば、まだセンスが身についていないので営業がうまく受注出来るわけないし、事務仕事だってスマートにこなせる訳がないんですよね。営業センスの習得を邪魔する要素は、学生時代から根付く自身のプライドです。このプライドを状況によって捨てたり隠したりできるようになって初めて、営業センスは免許皆伝。営業の仕事もうまく回りだすし、事務の仕事もつつがなくこなせるようになるんですけど・・・まあ、最初はね、うまくいかなくて当たり前。


 ポリシーは捨てちゃいけないけど、プライドは時として捨てるべき。だって相手を立てたり、深々とお辞儀をしたり、すみませんと言えることで、仕事が取れるんだったら、そっちの方が絶対に社会人としては評価高いからね。




 「お辞儀」と「すみません」と「笑顔」で、仕事が取れるなら率先してやれ。だってこっちはタダで出来るんだから・・・これは僕が新卒で入社した食品メーカーの総務部にいる頃、転職してきた部長さんに言われた言葉です。かなりの示唆に富んだ言葉だと僕は思います。




つづく。

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