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シリーズ 18  「業界研究のツボ」  労務環境編

業界研究(労務環境編)
2018-10-28

業界研究(労務環境編)

今日から「サービス・レジャー」業界です。
 サービスと一口に言っても、かなり幅が広いです。極論すれば、「非製造業は、すべてサービス業である」と言っても過言ではないくらいです。例えば「IT・通信」だって法人サービスだし、「金融」だってサービス。
 あまり広げていってもキリがないので、ここでは、学生に人気がある業界と、逆に悪評が選考している業界に絞って考えていきたいと思っています。
 ということでまずは、なにかとダーティなイメージが先行しがちな「飲食業界」からいきましょうか。
 実は、飲食業界の内情に関しては、以前「自己PRのやり方論11」 の中で、ちょっとだけ触れたことがあります。学生が就活を行う際には、ブラック企業的な会社が名指しされることが多々ありますが、飲食業界はまさにメイン・ターゲット(笑)。
 確かにキツイんです。この業界は。激務。しかし、ここまでいくつかの業界の働く環境を書いてきましたが、他の業界だってキツイんです。見方によっては金融の方がキツイかもしれません。仕事って何でもそうですが、入社当初の修行時代ってどんな会社に入ってもキツイんです。おそらくどこの会社に入っても、大変さは変わらない。だから本来であれば、飲食業界だけがつるし上げになることもないんですが、でも現実には飲食業界の激務さは、なかば学生間で常識化しています。これはなぜでしょう?
 理由はいくつかあるんですが、言葉の誤解を恐れず言うと、一つに業界の持つステータスがあります。まあ社会人である僕の立場から言うとナンセンスの極みなんですけど。
 ステータスというのはどういうことか?非常に平たく言うと、内定をもらったことを友達や家族に鼻高々で報告できる会社かどうか?ということです。
 学生が行う就活で、会社を選ぶ基準といえば、まずは大手企業。もしくは有名企業。これらを優先して選んでいく傾向にあります。だから中小・ベンチャー企業は、軒並み学生確保に苦労することになります。大手企業や有名企業というのは、多くが株式上場企業です。つまり、新聞の証券欄の東京一部、二部とった市場欄に名を連ねる企業群です(ちなみにマザーズ等の新興市場もありますが、ここには中小・ベンチャーもかなりあります)。
 多くの学生が、内定をもらってなんとなく誇らしいと感じるのは、こういった株式上場企業です。名前を言えば誰でも知ってるような会社。だからこぞってこういう企業にエントリーしていく。これって気持ちはよく判りますけどね。僕もそうだったし。
 ただ、株式上場企業ということだけで言うならば、飲食業界だって、大手・有名企業はたくさんあります。敢えて名前は出さないけど。だから、この斬り口だけで視れば、飲食業界がブラック企業のメイン・ターゲットになるはずがないという理屈になります。でも実際はメイン・ターゲットになっている。
 これにはもう一つの理由が絡んでいるからです。それは何かというと、「アルバイト等により、学生時代でも、仕事経験が積めるし、ある程度内部の実態を把握することができる」というものです。これが、飲食業界のステータスを下げていると言ってもいいと思いますね。
「お前、どこに会社に内定もらったの?」
「俺?俺は○○商社だよ」
「へえ、すごいじゃん。俺は○○銀行なんだ」
 っていう会話。よくある光景です。商社や銀行だと、すごいって言われます。なぜすごいって言葉が出るのか?これは至って単純で、まずは大手・有名企業であるからという点が一つ。そして学生がどんなに頑張っても、アルバイトなどで働くことができない業界であるという点が一つ、だからです。
 ビジネス街の一等地のオフィスで、ビシッと決めた服装で働くイメージ。学生がイメージする商社や銀行って、そんなもんです。それくらいしかイメージできないんです。情報がなさ過ぎるから。仕事の実態がベールに包まれている感じ。でも一方、
「お前、どこに会社に内定もらったの?」
「俺?俺は○○っていうレストランを全国にFC展開している●●っていう会社」
「マジで?俺あそこでバイトしてたんだけどさあ、あそこはキツイぞー。社員もすぐ辞めるし」
みたいな会話が成り立つのが、飲食業界です。学生サイドから見ると、差は歴然ですよね。
つづく。

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