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シリーズ 19  「業界研究のツボ」  労務環境編

業界研究(労務環境編)
2018-10-29

業界研究(労務環境編)

「飲食業界」のつづき。
 飲食業界の働く環境が、悪い意味で一際クローズアップされるのは、アルバイト等で内情を知っているから、に尽きます。それと、アルバイトでもできるような仕事を、なんで社会人になってまでやらなきゃいけないんだ?的な思考ですね。これも気持ちとしてはよく判ります。
 確かに現場仕事は体力勝負。だからキツイ。シフト制で動くわけだから、時間のコントロールも難しい。以上のような理由が、飲食業界のステータスを下げている要因です。ただ、ここで一つ言っておきたいのが、アルバイトは所詮、アルバイトである、ということ。その会社の社員とは、将来設計において、まったく仕事の次元が異なるんです。アルバイトが現場を少しばかり経験したからと言って、その会社の事業の本質が理解できるものではありません。仕事ってそんなに奥が浅いものじゃない。
 アルバイトというのは、たとえ大学生活4年間を同じ店舗で仕事をしたとしても、それは現場仕事の域を超えません。もちろん会社の成長のためには、現場仕事というのは非常に重要なんですが、アルバイトに期待していることって、あくまでその現場での仕事。会社は決してそれ以上を期待している訳ではないんです。ここを十分に認識してほしいと思います。嫌な言い方をすると単なるコマ扱い。
 そんな、単なるコマが、会社全体のことなんて判る訳がありません。コマが判る仕事の範疇は、非常に狭いエリアのみ。そこを勘違いしないでほしいと思います。
 なぜこんなことを書くかというと、飲食業界の仕事って、将来設計のビジョンをシッカリ持って働くと、非常に使える人間になり得る可能性が高いんです。要は、ヘッドハンティングのようなカタチで社外的にも通用する人間になり得るということです。しかも比較的短い修行期間で。
 飲食業界に入ると、まずはほとんどの新卒の配属は店舗、つまり現場です。現場でアルバイトと一緒になって仕事をすることになります。ここだけを見ると、確かにせっかく入社したのに、アルバイトと一緒かよ!ってことにはなりますね。しかもこれが本業なので、安易に休むわけにもいかないし、急な欠員が出た日には、自分の休日にも出勤せざると得ない場合だってあるかも。これはキツイです、確かに。
 しかし、ここで社員は計数管理をたたき込まれます。その店舗の利益管理と言ってもいいでしょう。売上はもちろん、仕入原価、人件費やその他経費等々の管理です。利益管理というのは非常に大切で、これって絶対に将来に活きるんです。
 以前「就活のハザマ」 というシリーズの最終回でも書きましたが、会計、つまり簿記の知識を現場で仕事しながら、アタマとカラダで体得できるというのは、飲食業に勤務する人間の大きなメリットです。
 あとはオペレーション管理。これも飲食業に関わる人間の大きなメリット。一週間の人員シフトを決めたり、店員スタッフを採用したり。店舗のサービス向上に努めたり。
 会計スキルとオペレーション。この2つが若いうちから体得できる業界って、実はなかなかないんです。でも社会人として大成するためには絶対に必要な要素です。
 この業界は慢性的に人が足りてない。ということは、離職率が高いということです。つまりそれだけ激務であり、自分の時間を犠牲にしなければならないシビアな業界ということ。これは間違いない。そこに飛び込む覚悟は相当なものがいるでしょう。
 でも人が足りてないということは、出世のライバルも少ないということ。だから会社に飛び込んで数年我慢すれば、すぐに幹部候補という路が開ける可能性が高いのも事実。
 こういった環境をどう捉えるか?は、しつこいですが、皆さんの現時点の「働く動機」にかかっています。
 最後に環境面。飲食業というのは新規参入が比較的容易な業界です。他の事業で儲けた会社が、新事業として立ち上げてくることもある激戦業界です。一つの会社で別業態の店舗を運営することもあります。新規店舗を出店していってナンボの世界です。だから転勤は、ある程度覚悟しておいてください。将来スーパーバイザーとかになれば、日々の移動や出張が多発する何かとせわしい毎日です。給与も最初は安めですよ。ただ、インセンティブという、店舗の売上高によって支払われるボーナス制を導入している会社も多いです。福利厚生も会社によってマチマチですね。
つづく。

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