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シリーズ 21  「業界研究のツボ」  労務環境編

業界研究(労務環境編)
2018-10-31

業界研究(労務環境編)

「旅行業界」のつづき。前回は業界の概論を書きました。この業界は資格登録制であるということもね。
 いわゆる大手と呼ばれる部類に属する企業というのは、第1種の資格保持者が支店、営業所を問わず必ずと言っていいほどいるので、特に心配する必要はないのですが、中小規模の会社になると、第3種の範囲しか業務ができない会社もたくさんあるし、もっと言うと、旅行代理業の資格であれば、言葉が悪いですが、ただある商材を売るだけ、というカタチになります。
 学生の皆さんも、卒業旅行のシーズンになると、国内外を問わず、いろいろなところへ旅行に行くこともあるでしょう。このように旅行というのは、非日常の最たるもの。だから華やかとか贅沢とかのイメージが先行しがち。
 しかし、ビジネスとして捉えた時の旅行というのは、実は華やかさも贅沢さもありません。というのは、利幅が比較的薄い、つまりあまり儲からない商売だからです。加えて世界情勢にもろに左右されるビジネスです。せっかく組んでいた旅行ツアーが、例えば自然災害や交通トラブル、またテロ勃発のような突発的事項で中止になったり、当面の企画を中断せざるを得なくなってしまう。
 このように一般論でいうと、旅行って、利幅が薄く突発的事象も多い、不安定な商材なんですね。しかも、大手が組んだ旅行パッケージを売りさばく代理店とかになると、さらに利幅が薄くなる。となると、旅行会社の実態として何が言えるか?というと、実は典型的な営業会社なんです。華やかさや贅沢さとは程遠い、泥臭い世界です。
 ですので、これはあくまでも傾向値ですが、標準的な旅行会社の場合、男性は法人営業、女性は窓口営業に配属されるケースが多いです。男性は法人客の獲得が使命、女性は個人客の獲得が使命、ということです。
 自分が過去に行ったツアー旅行が、めちゃめちゃ華やかで、しかも豪華で、すっかり感動してしまい、いつか自分も社会人になったら、そういう人を感動させる旅行の企画をやりたい!って考えて、この業界を目指す人は多いです。もちろんそれは素晴らしい夢なのですが、旅行の企画をするためには、その企画を実現するために、多くの法人取引を成立させなければいけないし、多くの個人顧客に売っていかなければならないという現実もある。

 こういう実態がある程度見えてないまま、この業界に入社すると、高い確率で後悔することになります。
 法人営業、個人営業問わず、営業スタイルは体育会系です。それに窓口業務の場合でも、来店したお客ばかりを相手にするというのではなく、アウトバウンドによる電話営業だってノルマとしてはあるでしょう。残業もしばしば。しかもこの業界は、当面のお給料も高くないですよ。
 嫌なことばかり書いて申し訳ありませんが、とにかく華やかさに惑わされてはダメです。それくらい現実は泥臭い。だから企業研究を行う際に、入社一年目に営業に配属になった後、その後自分がどういう風なカタチで大きくなっていくのか?というキャリアプランをシッカリと見据えておいたほうがいいでしょう。3年後、5年後に自分がどうなっているのか?っていうものをOBOGに確認したり、説明会の時に質問したりして、自分なりのイメージを持っておくことが大切。
 ただ漠然とした、旅行の企画とかってイメージだけでこの業界に入ると、現実の仕事とのあまりの温度差に悩むし、凹みます。実際、僕の知り合いにもそういう人がいます。だから研究は必要。どうしても判らないという人は、僕と一緒に考えましょう。メールいただければ対応しますので。
 ただ、もちろん良い面もたくさんあるんですよ。例えば福利厚生面で言うと、この業界にいる者の特権としては、何と言っても自分のプライベート旅行が格安で行けることかな?これはいいですよね。
つづく。

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