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シリーズ13 「企業研究のツボ・やり方論」 6  マトリックスで考える

企業研究のやり方
2012-11-30

企業研究のやり方

 一般に、就活を行っていく過程では、色々やるべきことが出てきます。自己分析しかり、業界・企業研究しかり。。。
 就活初体験の学生は、それぞれのやるべきことのゴールが明確に見えないので、行うことそれ自体がゴールになりがちです。でも、本質は決してそうではなく、それぞれのやるべきことにはちゃんとしたゴールがあります。業界研究を行うゴールは、エントリーする企業を絞ることにあります。言い方を変えれば、エントリーすべき企業がある程度絞れたら、業界研究は終わりです。ゴールが判っているかどうか?っていうのは、結構大事なポイントなので、冒頭に敢えて書かせてもらいました。
 エントリーする企業を絞るために行う業界研究は、大変重要です。ですから僕のこのシリーズでもちょっと時間をかけて行おうと思ってますそれと、これからどうしても企業研究を行うにあたり、特定企業名を出すことになりますが、これはあくまで例として挙げるだけで、全て無作為だし順不同です。他意は一切ないですので、その点だけご理解下さい。
 前回は、日経新聞の証券欄、東証一部上場企業をベースに業界の中分類を行いました。でもこれだけではちょっと判りにくいでしょう。特に、・・・そうですね、【化学】や【商業】、【サービス】っていう分類なんて難しくないですか?僕なんかはこれだけ見てもあまり業界のイメージがつきません。何故かというと、【化学】の中に属する企業には、「旭化成」 「住友化学」、「協和発酵」といった“化学っぽい”企業がある一方で、「ゼリア新楽」 「武田薬品工業」といった製薬会社、さらには、「資生堂」 「コーセー」といった化粧品会社や、「ライオン」 「ユニチャーム」といった生活用品会社など、どう見ても、まあ化学は化学なんだろうけど、これって本当に同じ業界??っていう企業が入っています。
 また【商業】には、「丸紅」 「伊藤忠」といった“商社”は当然ですが、「三越」 「高島屋」なんていう百貨店、「パルコ」 「ダイエー」、「マツキヨ」といった流通、「吉野家」 「松屋フーズ」 「ドンキホーテ」 「ローソン」・・・なんて名前だけは馴染みの会社がここに詰まっています。・・・あれっ?でもこれってサービス業じゃないの?っていうことで、【サービス】を見てみると、「吉本興業」 「オリエンタルランド」 「東京ドーム」 「ワタベ」 「ベネッセ」・・・なんて確かにサービスだよなあ。。。って、結局どういう区分なんだ?っていうことになって、ここで立ち止まってしまいます。
 学生が業界研究をすると、新聞から入ったとしても、もしくは市販の企業研究本から入ったとしても、途中で絞りきれなくなります。これは業界区分を、「一方向のみの観点で視ている」から起きる事象です。数ある企業を一つのコンセプトで視ると、判断基準というか、比較する対象がなくなります。東証の基準は、自分のイメージとマッチしないこともあるでしょう。でもそれしか視なければ、マッチしてないことが判らないこともあります。何となく違和感はあるんだけどって感じ。
 そこで、下の図を見て下さい。字が小さいので見にくければ、画像をクリックしてみて下さい。

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 これは、日経新聞の業界区分を縦串に、就職四季報や市販の業界研究本の区分を横串にとった場合のイメージ図です。縦串の、【建設】【食品】【商業】【サービス】は、抜粋です。横串の赤い矢印は、本ごとの定義で変わってきますので、名称は書きませんでした。黒と赤の矢印の上に、企業が連なっていると考えて下さい。これが「業界研究をマトリックスで考える」ということです。少なくとも僕は、業界研究のやり方が判らないというヒトこそ、そういう方法を用いて絞っていく方がベターだと思います。
 何でもそうですが、情報というものは、色んな価値観や定義があるので、一つだけに固執することは大変危険です。真理は常に相対にあります。だから日経新聞の情報のみで業界研究を行ったり、市販の業界研究本のみで行ったりすることは、偏った見方になってしまう危険性があるということです。ましてや、学生は働いたことがないので、全てはイメージ先行。基盤が真っ白なだけに、一旦信じるとそれが定義になってしまいます。だから業界の話を友達とかとすると、必ず食い違いが出ます。各々が、自分の定義を信じて話をするから、同じ企業の話をしても食い違うことがあるんですよね。
 マトリックスで業界を考えていくというのは、まずは縦串をバシッと決めておいて、横から別の定義で企業を串刺しにしていくということです。上のイメージ図では、赤の矢印はまっすぐになっていますが、実際にはグニャグニャ曲がるはずですよね。横串の定義に合致する企業を、縦串の定義から探し出すんだから。
 これは面倒くさいし、スマートな作業ではありません。泥臭い部類に入ります。でもここをキチンとやることは、就活の乗り切りはもちろん、将来にもきっと知識として、自分の宝になります。若いうちの泥臭い作業って、本当に重要なんです。
 僕も業界研究を専門的にやったことはないし、市販の本をしらみつぶしに読んだこともありません。でもだいたい市販の業界研究本は、日経新聞とは区分のコンセプトが違います。どっちが正しいとかっていう問題ではなく、各々のコンセプトをぶつけ合ってみましょう。そうすると必ず、モヤモヤ感が晴れてくるはず。
 今の段階は、あくまで業界研究。その中で興味ある企業を探すことです。その後の採用スペックの研究と、大企業以外の中小規模の会社に繋げることは、まだまだ先の話。「企業研究4」で書いた順番をキッチリ守ってまずは業界研究を行わないといけません。ここの順番をごちゃ混ぜにすると、やっぱり壁にぶち当たって悩むことになりますよ。
 3年生の就活は始まっているし、エントリーとかもやってるヒトはいるでしょうが、未だ自己分析や業界研究で立ち止まっている学生が多いでしょう。焦りも感じているかもしれません。このシリーズもなるべく早めに終わらせて、実際の就活に少しでも活かせれば、とは思っていますが、この「業界研究をマトリックスで考えていく」ということに関しては、ちょっと時間をかけて行います。あと数回やると思います。

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