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シリーズ13 「企業研究のツボ・やり方論」 7  製造業の分類1

企業研究のやり方
2012-12-02

ここまで、東京証券取引所市場の業界分類を軸に書いてきました。
 ここで非常に難しいことを書いてしまいますが、もともと日本の企業を分類する「業界」って一体なんでしょうか?実は、業界という定義のオオモトは、総務省が管轄している 「日本標準産業分類」  (←リンク)という区分なんです。当の会社側は、あまり意識しないですが、日本の会社は、必ずこの産業分類のどこかに組み込まれることになります。
 僕なんかは管理部門で仕事をしているので、たまに各省庁から文書提出の依頼が来たりします。財務省とか国税庁とか。そこにはだいたい産業区分のナンバーが付けられていたりします。
 ・・・まあでも、見れば判ると思いますが、これって非常に細かいです。しかも判りにくい。こんな分類を全部把握している人間は、普通いません。ましてや学生が業界研究をする時に、こんなところから始めるのは無意味。エネルギーをかける方向性が間違っています。もっともそんなことは誰でも判ると思いますが、業界研究を極めた場合の到達点はどこか?ということを一応書きました。
 さて、それでは、就活の業界絞りって、どのくらいのレベルで絞っていけばいいでしょうか?ここからは前回書いた、横串の話です。
 横串に使うのは、市販の業界研究本が判りやすいと僕は思います。「就職四季報」はこの時点では、ちょっと細かすぎるような気がします。ただ「就職四季報」や、「会社四季報 未上場会社版」 (←リンク)なんかは、業界整理がある程度、自分の中でまとまって、大企業から採用スペックを調べていくうちに、中小規模あるいはベンチャー企業なんかの情報も必要になってくる場合があり、その際は非常に有効なツールになります。
 それではまずは、【製造業】に横串を入れてみましょう。縦串は、日経新聞の証券欄を基にした【製造業】の区分です(前回のイメージ図でいうと、黒の矢印)。
 【製造業】を横串で斬っていくために、まずは大分類化してみます。これは僕の価値観なんですが、【製造業】を大きく3つ、『産業集約型』『生活集約型』及び『中間型』に区分すると考えやすい。ちなみに言葉は、僕が勝手に考えました。あまり深く考えないで下さい。
1.『産業集約型』には、原材料・素材加工の企業で分類されます。   「鉄鋼」 「非鉄金属」 「ゴム」 「繊維」 「紙パルプ」 「造船」 「電子機器」 「化学」 等々。
2.『生活集約型』には、文字通り個人を中心にした生活に密着した企業   「食品・飲料」 「化粧品」 「医薬品」 「アパレル」 「生活用品」 「電気機器」等々。
3.『中間型』には、どっちにも入る企業ですね。   「水産・農林」 「建設」 「自動車」 「OA機器」 等々。
 このような分け方がいいのかどうか?は、僕も知りません。業界研究の専門家(そんなヒト、いるのかどうか判りませんが)には、こんな分け方したら怒られるかもしれません。でもこのブログは就活支援がポリシーです。要は、学生が業界を研究するための、ひとつの方法論としてはアリ、だと勝手に考えています。少なくともこれで、前回書いた、【化学】の中に属する企業の分類化は出来たのではないでしょうか?
 例えば、「ライオン」や「ユニチャーム」は、横串では『生活集約型』の方に入って、「旭化成」や「住友化学」は『産業集約型』の方に区分されました。
 個別の企業の考え方でいっても、縦串と横串を用いて表現すると、例えば、「資生堂」っていう大手化粧品会社は、化学を主たる分野にする企業だけども、化粧品という、生活に密着した商品を取り扱う企業です!っていうふうに言うことができますね。
 こういう区分が果たして、企業の絞込みにどこまで有効か?は、人によって違うと思います。でも少なくとも興味が向く業界の絞り込みはできると考えています。「企業研究4」の中で、困ったら大企業から、と書きましたが、企業ごとに個別研究をしていくと、受けたい会社っていうのは必ず見えてきます。いずれ採用スペックを研究していくと、受けたい会社は業界を超えて発見することだってあるでしょう。でもそれは、企業研究が進んでる証拠だから、問題ないんです。
 ところで、今回の業界区分でちょっと今の段階で説明しておいた方がいいと思われる項目があるので、軽く触れておきます。
 例えば「食品・飲料」。ここでイメージできるのは、「味の素」 「日清食品」 「山崎製パン」 「ニチレイ」 「日本ハム」 「明治製菓」 「コカコーラグループ」・・・ なんかですよね。飲料にはキリンやアサヒのようなビール各社も馴染み深いでしょう。ついでに「伊藤園」も入れとこう。
 これは、今後の企業研究での絞り込みになるんですが、同じ食品と言っても、それは言葉上の定義であって、扱う主力商品は、各々違ってきます。例えば「味の素」は調味料だし、「日清食品」はカップめんだし、「山崎製パン」はパンだし、「ニチレイ」は冷凍食品だし、「日本ハム」は食肉だし、みたいなね。各々扱う商品によって、大小さまざまな企業が競争しています。だから同じ食品と言っても、味の素とコカコーラはテリトリーが違うんです。「明治製菓」と「グリコ」は一緒でしょうね。お菓子っていうジャンルだから。
 「電気機器」はどうでしょうか。大手と言われる「東芝」や「日立製作所」は別格として、「シャープ」や「松下電器」は家電だし、「ソニー」や「パイオニア」はAV機器だし、「NEC」や「富士通」はコンピューターです。ちなみに『中間型』に区分した、「OA機器」というのは、コピー機やプリンター、カメラのような機器で、「電気機器」でも問題ないのですが、複合機のような機器は、法人相手が圧倒的ですから、一応中間型にしました。ここでは「キヤノン」や「富士ゼロックス」 「オリンパス」なんかがきますね。
 一つ一つの区分に属する企業の紹介は、キリがないので割愛します。こういう見方をしていけば、自分でもきっと業界の分類ができるはずなので、何か本を買って実際にやってみて下さい。結構面白いですよ。僕もブログ書きながら勉強してます。なんだか楽しくなってきた(笑)。

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