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シリーズ13 「企業研究のツボ・やり方論」 16  採用条件の見方 勤務条件

企業研究のやり方
2012-12-11

企業研究のやり方

「採用スペック」における、勤務諸条件の続き。 「勤務時間」「勤務地」についてです。
 学生が企業研究をする際に、給与や有給休暇、福利厚生制度なんかはキッチリ見る方も多いでしょう。でも勤務時間って、あまり意識しないのではないですか?勤務地は重要度高いでしょうけど。
 僕は、転職活動で企業研究をする際、ベンチャー志向ということもあり、福利厚生なんかはハッキリいってあまり注目しませんが、勤務時間と勤務地は結構こだわります。住んでいる場所との相関なんですが、僕の場合は千葉に住んでいて、東京まで毎日通勤するスタイルです。通勤に1時間以上はどうしてもかかります。また残業も現実には多々あります。だからあまりにも朝が早いと厳しいんですよね。基本的に根性ないんで(笑)。
 新卒社会人の方はほとんど全て独身でしょうし、自宅通いの人はともかく、あまり遠くから通勤するなんてことはないのかもしれません。でも、例えば朝9時から始業の会社で働く場合、新社会人は少なくとも数ヶ月間は、遅くとも30分前には出社することになるでしょう。そうすると実際には、出勤時間は8時半です。
 こういう要素って就活をやっている学生のうちはあまり意識しないでしょうし、そんなこと口に出したら後ろ向きだって言われるだろうから、意識しても自分の胸にしまっておくことになるでしょう。それは間違ってはいないです。そんなことを面接で口にしたら評価は確実に下がります。
 でも反面、いざ働き出したら、これは毎日の問題になります。最初は会社に行くのが憂鬱になるのは間違いない。特に都心部の場合は電車に乗ってる時間は、できるだけ少ないに越したことはないですから。
 それと終業時間。これは別の意味でチェックしといて下さい。別の意味とは何かと言うと、一日の標準労働期間を確認する、ということです。その会社の通常労働時間は合計何時間か?も意外と重要。これは残業代に影響します。
 例えば、始まりが午前9時で終わりが午後5時半の会社があるとします。お昼休憩が1時間あるので、労働時間は7時間半になりますよね?非常に細かいですが、もしその会社で毎日6時まで残業をしたとしても、残業代は支給されないはずです。何故かと言うと、労働基準法という法律で、一日の労働時間は8時間以内と定められているからです。だから5時半から6時までの30分間については、割増賃金を支払う義務が会社サイドにはないんです。
 実際には、もう少し遅い時間まで仕事をしても、支払対象にならないように仕組み造りをしているはずです。業界や企業によっては、残業がほとんどないところもありますが、でもだいたい全ての会社では残業はあります。だからこそ就きたい会社の労働時間の実態を調べておくことは大切なことです。だって働く動機で”残業したくない!”って考えてたら、そぐわないでしょ?
 勤務地はどうでしょうか?一般に規模の大きい企業の総合職で入社をすると、転勤というのは避けては通れないものだと認識しておいた方がいいでしょう。特に営業部門に配属された場合は確実です。
 ほとんどすべての製造業の場合、一定規模の企業になると、営業拠点は全国に存在します。新社会人は、まずは現場を知るという目的から、当初は営業畑に配属になるケースが圧倒的。そうすると間違いなく全国規模での異動・転勤は当たり前のこととして行われます。非製造業においても、店舗系の業界、つまり金融や百貨店・スーパーは、間違いなく異動・転勤の人生です。これは覚悟しといた方がいいですね。「働く動機」が、“勤務地は東京か大阪がいい!”とか、“高層マンションに住みたい!”っていう人。もしその動機の優先順位が間違いなく1番であれば、そういうタイプは大企業には向きません。僕のように中小・ベンチャー企業を目指した方が現実的ですね。
 人間誰しもそうでしょうが、業務命令等により行かされる転勤は本当に辛いですが、ベンチャー企業で会社が成長していって、地方に出店する際の責任者として赴任する場合は、意気に感じて転勤できたりするものです。当事者意識ってやつね。同じ転勤でも、そういう違いってあったりします。
 ・・・今も触れましたが、このように企業研究をする際の判断基準は、全て「働く動機」です。もし「働く動機」が、自分の中で固まっていないのなら、以前書いた自己分析シリーズに立ち戻って、もう一度じっくり考えてみて下さい。ここはある程度納得いくまでしっかりやるべきところですからね。
 さて、ここでちょっと先日例として挙げた、味の素社の採用スペックに戻ってみましょう。【募集要項】 の中に、勤務地という欄がしっかり書かれています。本社はもちろん東京ですが、新卒社会人の勤務地が東京かと言うと、決してそうではなく、研究所や工場、そして支社・支店が全国にあるようです。更には海外拠点もありますね。先般、書いたように、味の素社の中期ビジョンは積極的な海外進出だと思われるので、もっと海外拠点が増える可能性もあります。事務系総合職を希望する学生の中で、海外勤務を希望している人がいたら、こういう企業を選ぶ方がいいと思います。どっちにしても、勤務地については、学生の希望は検討はするけれども、最終的には会社の業務命令ということになりそうですね。
 味の素社に限らず、ほとんどの大企業では、多くの拠点を持っているのが普通です。東京や大阪に本社があって、面接も本社でやってもらったから、勤務地も本社かあ・・・なんて考えることは早計ですよ。何度も言いますが、会社は儲かってナンボです。若くて活きのいい新卒社会人は、営業部隊に配属になることが多いでしょう。その際、本社ではなく、どこかの拠点に配属になると考えたほうが、現実的ですよね。
 そういえば、味の素社の採用スペックで、「勤務時間」を見直していて、「フレックスタイム制」と書いてありました。ちょうどいい機会だから、最後にこれについて触れておきます。
 フレックスタイム制は、昭和62年に新設された制度で、従業員各自に出社時間や退社時間を任せることにより、従業員のプライベートを調整させたり、作業効率の向上を図ることを目的としています。
 ・・・なんて難しいことはいいとして、要は、自分でタイムスケジュールが組めるということです。しかし、味の素社にもあるように、「コアタイム」という時間帯があります。これはこの時間には全員がオフィスに出社して勤務していなければならないということです。味の素社の場合は、遅くとも10時には出社している必要があるみたいです。
 フレックスは、朝寝坊さんには嬉しい制度のように感じますが、実際のところ新卒社会人は、当面は早番・早上がりが基本でしょう。試用期間中は研修期間ですからね。
 このフレックスというのは、組織と業務がある程度成熟してないと導入しにくい仕組みです。自分がいなくても業務が円滑に回る、という段階になる必要があるからです。少なくとも僕は未だ、フレックスの会社に入ったことはありませんね。

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