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シリーズ13 「企業研究のツボ・やり方論」 21  ベンチャー企業

企業研究のやり方
2012-12-15

企業研究のやり方

ベンチャー企業の分類から。
①商社や大企業から、戦略的に産まれたベンチャー企業
②社長自ら、満を持して独立創業したベンチャー企業
各々の説明をしていきましょう。あくまでも僕個人の見解ですけどね。
 ①の場合は、これはベンチャーとは言っても、親会社の一事業部門のような感じでもあります。学生がイメージしやすいところでいうと、旧財閥系の名称が入っているような、未上場企業ってありますよね?その辺りは①に属するでしょうね。
 ①に属する企業は、ベンチャーとは言っても組織の概念は根付いています。だって上層部である経営者は、親会社からの出向者。つまり親会社に戻れば、一人のサラリーマンです。親会社の企業文化がそのまま降りてきますからね。ですから、組織体制は固まっていないとはいえ、基本的には上場企業のスタンスで考えられています。大企業思考だけども、一日も早く自分の裁量で仕事がしたい!っていうタイプは、こういった子会社的ベンチャーを狙うのも一つの選択です。
 一方で②のベンチャーの場合。これは言葉による誤解を恐れず書くと、新卒・既卒問わず、当たり外れが非常に大きいです。一般に新卒を採用しようとするベンチャーは、「企業研究3」 で書いた立ち居地としては、「創業模索期」から「拡大成長期」へ転換しようとしているところが圧倒的でしょう。取り扱っている商品が市場に認められる手ごたえは十分にあり、売る体制も固まりつつある。あとは売ってくれる人材を採ろう!っていう時期。
 よって、組織体制も教育体制もまだまだ確立されていない場合が多いもの。
 できるだけハズレを引かないようにするために、ベンチャーを見分ける一つの方法があります。それは、
「社長のメッセージを聞くこと」
 です。これは当たり前なんですが、②のベンチャーの場合、「その会社は社長の会社」なんです。だから社長が、将来このように事業を推進したい!とか、求める人材はこういうタイプだ!とかって発するメッセージは、イコール会社の想いです。その想いとは、企業理念に必ず反映されています。その想いに本当に共感できれば、まずはエントリーしてみるのもいいことだと僕は思いますね。
 ただ、社長のメッセージの中で、いかに取扱商品がすばらしいか?や、今後どのように売っていって大きくなりたいか?といった、売る夢の方ばかりに集中している会社は、ちょっと危険。本当にスゴイ社長は、従業員の利益や社内体制の将来像も同時に発信しているものです。逆にそれが感じられないメッセージ、つまり企業理念の説明の後に、商品や売る方の説明ばかりしている社長の会社は、全部が全部そうだとは言わないけど、入ってから従業員を大切にしないような企業も現実には残念ながら存在します。僕はそういう会社を実際にいくつか視てきました。
 そして、できれば将来自分の上司になるであろう人物とも話ができれば最高ですけどね。これはベンチャーの場合、あながちムリな注文ではありません。面接の段階で先輩社員に会いたいと言えば希望を聞いてくれる会社も多いはず。
 会社はベンチャーだけど、管理職クラスで、過去に一定規模の組織を経験していますっていう人物がいるところは、皆さんが入社してからも安心です。その会社特有の変なクセがあろうとも、社会的に正しい組織人としての知識を与えてくれるはずですから。そういう人は同時に自分の目標にすることもできます。
 とにかく昨日も書きましたが、現在は名の知れた大企業でさえ、改革ということを盛んに訴えています。つまり既存の体制に危機感を持っているということです。だから新しいスタイルをどんどん取り入れて、今までなかった新たな事業展開を図っていかなければ!と真剣に考えているのです。実はこれは、ベンチャー企業の想いと何ら変わることはありません。つまり今の時代は企業の大小に関係なく、同じ土俵で勝負ができるということになります。

新たなスタイルの取り入れというのは、例えば鉄道会社のビジネス展開にその例を視ることができますね。鉄道会社というのは、本来は通勤通学者、また観光客の足として存在し、その乗車売上げが収益の基本柱のはず。でも言うまでもなく、今後の日本は少子化・高齢化が進み、その利用が減ることは明らかです。路線界隈の開発ビジネスだけでは、やっていけなくなる可能性がある。そこで産まれたのが、「駅ナカ」ビジネスです。
 本来は、改札を超えたら電車に乗るだけだった駅構内に、テナントを招きいれ、収益をあげる。もともと駅というのは集客力は抜群にあるんだから、この発想はスゴイと思います。こんな発想は、恐らくですが従来の会社文化の中では生まれてこないのではないでしょうか?ベンチャー的発想ですね。まさに隙間を狙ったビジネスです。
 こういう発想は、どこの企業にも求められています。できなければ淘汰される時代になってきました。だからベンチャー企業で働くということは、早い時期に自分の発想を試せるチャンスかもしれないですよね。大企業はやっぱり組織が大きいですから、提案が取り入れられるのも多少時間がかかります。
 でもベンチャー企業は正しく見極めないと、入ってから失敗だった・・・ということにもなりかねません。それだけは避けてほしいと僕は本当に思いますね。
 いいベンチャー企業の採用スペックには、必ずと言っていいほど、社長のメッセージが掲載されているものです。だからベンチャー企業の企業研究には、まずは社長の想いを理解することで、温度差を少なくすることが可能です。

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