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シリーズ 6 「企業規模を視る」 中小企業の定義

企業規模
2016-12-26

企業規模

さて、次に会社の従業員の数による企業規模というものを考えてみましょう。
一般的に皆さんは、大企業の従業員数って何人以上をイメージしますか?巷のアンケート等では、従業員1,000人以上が大企業として定義されていることがよく見受けられます。これはなぜかというと、色々な理由があるんですが、一つに日本の産業の根幹は、ズバリ製造業であるから、という点が挙げられますね。
現代日本の産業史を紐解く訳ではないですが、昭和30年代以降の高度経済成長期に日本経済を牽引したのは、間違いなく製造業界です。中学や高校時代の社会科の授業で習ったと思いますが、日本には各地に「○○工業地帯」とか「○○コンビナート」とかっていう地域があります。要はその地帯にある企業が、製造業に属します。
工業地帯に工場を持つ企業は、鉄鋼や金属、セメントのような大規模な商品を作る企業がほとんどですが、こういった工業地帯に工場を持たないその他の製造業(電機・機械、生活用品など)にしても、ほとんどがたくさんの従業員数を抱える大企業です。製造業というのは、当たり前ですが工場施設を保有しているので、必然的に従業員数も多くなるんです。なんだかんだと言っても、日本は製造業界が中心です。これは経団連等に名を連ねる方々を見れば一目瞭然。
実は、従業員数で言うと、日本にある全ての会社のうち、従業員数が50名以下の会社が9割以上を占めます。つまり50名を超える会社が1割しかない、ということです。学生の皆さんがエントリーする企業の従業員数は、軽く数百人という会社が圧倒的でしょうけど、これだけ見ても判るように、学生はわずか1割の中に群がっているという理屈になります。大変ですねえ。
しかし、一方で働く人々が、どの程度の企業に勤めているかという視点から見ると、1~29人の法人で働く人が約4割いるものの、1,000人以上の法人で働く人も18.6%と5分の1近くになり、「どこで働いているか」という点から言えば、大企業も、それ以外で働く人も同じくらいいるということが言えます。
以上をまとめると、日本には従業員50名以下の企業が9割あるにも係らず、大企業に勤める人もたくさんいるということになります。これは製造業界があるからこその数字ですね。実際、旧財閥系の名前のついた企業や、それに関連する企業では、何十万人という従業員を雇っているところがかなりあります。
このように製造業界は規模感で言うと、他の業界を圧倒しています。メチャクチャすごい。僕の知り合いにも、鉄鋼関連の方がいますが、扱うカネのケタが違う。一つの商品を扱う額が、ある国の国家予算並(笑)。
しかし、製造業以外では、そこまで従業員を抱える企業は少ないです。製造業界が別格なんです。なんでこんな話をダラダラ書いたかというと、以下のことを言うのに、その背景が判らないと本質が見えないと思ったからです。
実は日本には、中小企業庁という役所があるんですが、その庁は、名前のとおり中小企業を管轄しています。じゃあ中小企業って何?っていうと、中小企業基本法という法律がありまして、その第2条に「中小企業の定義」が明文化されています。以下は抜粋。

1.中小企業者の定義
業種:従業員規模・資本金規模
製造業・その他の業種:300人以下又は3億円以下
卸売業:100人以下又は1億円以下
小売業:50人以下又は5,000万円以下
サービス業:100人以下又は5,000万円以下

2.小規模企業者の定義
業種:従業員規模
製造業・その他の業種:20人以下
商業(※)・サービス業:5人以下
※商業とは、卸売業、小売業(飲食店含む)を指します。

業種によって定義が違いますよね。同じ中小企業でも、製造業は規模がデカイことが判ります。この定義の味方を変えると、「以下」というところを「以上」に変えると、それがすなわち「大企業」ということになりますよね。
法律の定義によれば、従業員数も意外と少ない人数で大企業なんですね。これだったら上場企業にも該当する会社がありそうですね。
つづく。

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